包括的

実用日本語表現辞典

包括的

読み方：ほうかつてき

包括的（ほうかつてき）とは、ある対象や範囲を全体的に、網羅的に取り扱うことを指す形容詞である。この言葉は、多くの分野で使用され、対象物や事象が広範囲にわたっていることを示す。例えば、包括的な調査や分析では、あるテーマに関連するすべての要素や情報を網羅し、全体像を把握することを目指す。また、包括的な計画や政策は、多くの関連分野や問題を考慮し、幅広い視点から取り組むことを意味する。

包括的なアプローチは、対象を限定せず、全体を俯瞰することで、新たな発見や洞察を得ることができる。しかし、包括的に対処しようとすると、詳細な分析や対応が疎かになることがあるため、適切なバランスが求められる。包括的な取り組みは、専門家や関係者が協力し、情報や知識を共有することで、より効果的な結果を生み出すことが期待される。

（2023年6月13日更新）

包括的

読み方：ほうかつてき

「包括的」とは、あらゆる要素をまとめて一つの大きなまとまりとして扱うさま、部分部分を個別に扱うのではなく全部ひっくるめて扱うさま、全体的・網羅的・総合的・総括的に扱うさま、を意味する表現である。わかりやすく言うと「全部入りのコミコミで・何ひとつ無視しない」ということである。

「包括的」は、名詞およびサ変動詞である「包括」と接尾辞の「的」からなる言葉である。

「包括」の「包」も「括」の字も、どちらの字にも「ひとまとめにする・ひっくるめる」という意味がある。つまり包括は「巨大」「飛翔」「跳躍」「温暖」のように類義語を併置した構成の熟字である。

「包括的」の例文・使用例

• 包括的に議論を進める ―― 議論の全体を俯瞰して大局的に考えるということ
• 包括的支援体制 ―― 特定の何事かに特化せず周辺的な物事も含めて全体的に支援するということ
  
• 包括的連携協定 ―― さまざまな分野において協力して問題・課題の解決に取り組むという取り決めのこと

「包括的」の対義語・反対語

「包括的」の対義語としては、「個別（的）」などが挙げられる。たとえば「包括的連携協定」に対する語は「個別連携協定」である。包括 ⇔ 個別。

「包括的」は「すべてひっくるめて扱うこと」である。「個別的」は「各要素をそれぞれ別個に扱うこと」である。

「特定の要素にのみ注力する」という意味なら「特化型」のような語も「包括」と対比しうる。

（2013年3月14日更新）