劇構成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 00:53 UTC 版)
「ミンストレル・ショー」の記事における「劇構成」の解説
典型的なミンストレル・ショーは以下の3つの劇構成で成り立っている。最初に、一座は舞台上で踊り、気の利いた冗談を言い合って、歌を歌った。二番目には駄洒落だらけの街頭演説コメディ(Stump Speech, 後のスタンダップ・コメディの先駆となる)を含むさまざまなエンターテインメントが行われ、そして最後には、音楽付きのどたばたした農園の寸劇(スラップスティック)、または人気のある演劇のパロディで締められた。ミンストレルの歌と寸劇には、いくつかのストックキャラクターが登場した。最もポピュラーなのは、奴隷役と、色男役のダンディ(dandy)であった。 これらはさらにサブキャラクターに分類された。例えばそれは母ちゃん役のマミー(mammy)で、彼女の対になるキャラクターには黒人の老人(old darky)、挑発的なムラート娘(mulatto wench)、あるいは黒人兵士などがいた。ミンストレル(ショーの出演者)たちは、彼らの歌と踊りは黒人のそれに由来していると主張したが、黒人からの影響の程度については議論の余地がある。ジュビリー(jubilee)と呼ばれた霊歌は、1870年代にはレパートリーとして加わり、ミンストレル・ショーで使われたまぎれもない最初の黒人音楽となった。 ミンストレル・ショーは、明白なアメリカ演劇の形式の最初のものである。1830年代と1840年代には、それはアメリカの音楽産業の出現の核であり、数十年の間、白人の黒人に対する見方を提供した。一方では、それは人種差別の側面を強く持ち、また他方では、初めて黒人の民俗文化の側面をはっきりと自覚させたのである。
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