副作用頻度について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 03:41 UTC 版)
例にとれば、ラモトリギンの医薬品の添付文書には、第Ⅱ・Ⅲ相臨床試験での発疹は15例(7.0%)、重篤例1例(0.5%)といった記載があるが、こうした頻度は治験における皮膚障害の出現頻度であって、それは用量、併用薬、年齢、薬疹の既往歴といった様々な要因によって変化しうる。用量だけを見ても、日本での統計では、服用量を遵守した場合に2.9%に副作用が生じ、承認された用量より多い場合には10.4%に生じるなど条件によって異なってくる。期間も重要であり、ゾルピデムやゾピクロンのような薬剤では、2週間程度の医薬品承認のための治験では離脱症状は生じないが、平均7.4カ月の使用では20~38%に3つ以上の離脱症状が生じる。 また、試験対象とした集団では1%前後に起きるまれな精神病症状であっても、そうした症状を起こす家族の病歴がある場合に、より一般的に生じやすくなる場合もある。臨床試験では典型的な症例の集団が選別されている。 特にワクチンによる副反応などは、治験では掴めなかった低い頻度の副作用の検出のために迅速に情報収集がなされる。頻度が少ないほど、小さな試験では検出できない。
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