内部構造の違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 04:32 UTC 版)
「スプリット・シングル (内燃機関)」の記事における「内部構造の違い」の解説
スプリット・シングルは原則としては2つのシリンダーが1つの燃焼室を共有し、掃排気の流れが単一方向の物を示すが、内部構造により大きく3つに分類される。 1つは戦前のガレリや独トライアンフ (TWN) に見られるような、コンロッドが小端部分でY形状となり並列に2つのピストンが接続されるもので、単気筒エンジンのシリンダーを2分割したような構成である。戦前のトロイ製自動車エンジンやプフはコンロッド大端部からV形状とし、直列に2つのピストンが接続される物を採用したが、DKWや戦後のプフはコンロッドの大端部分付近にリンク機構を設けてV形状に分割(ピギーバック接続)する事で、トロイでの課題であったコンロッドの撓りを軽減して耐久性と信頼性を向上させる事にも成功した。この形式はU型気筒エンジンと呼ばれる。 もう1つは戦前のTWNの試作エンジンや、イギリスのフレデリック・ランプロウのV型4気筒エンジンに見られるような、2つのピストンがそれぞれ独立したコンロッドを持つ、並列2気筒エンジンの燃焼室を共有したような構成。 最後の1つが、イギリスのバルブレス製自動車エンジンに見られるような、2つのピストンがそれぞれ独立したクランクシャフトを同調して回転させる、タンデム2気筒の燃焼室を共有したような構成である。 後者2つはU型燃焼室エンジンとも分類される形式であるが、上記いずれの構成でも1対のピストンが明確に2組以上存在するエンジン以外は、全て単気筒として取り扱われる。
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