共有されるファイルに関して著作権による許諾を不要とする動き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 08:04 UTC 版)
「ファイル共有ソフト」の記事における「共有されるファイルに関して著作権による許諾を不要とする動き」の解説
スウェーデンにおいて2005年6月に導入された新たな法律により、インターネットを通じてソフトウェアや映画などをファイル共有することが違法となった。このため100万人に上ると言われるファイル共有者たちは、たちまち犯罪者ということになってしまった。こうした動きをうけてファイル共有の合法化を公約とする海賊党が結党された。海賊党は瞬く間にスウェーデンや海外の新聞に取りあげられることとなった。 スウェーデン海賊党の活動に鼓舞され、40カ国以上の国々で海賊党が結党され活動を行っている。 2009年6月に実施された欧州議会議員選挙において、海賊党は1議席を獲得している。 特にドイツ海賊党の支持率上昇の勢いは凄まじく、2011年9月に行われたベルリン(都市州)の市議会選挙では初めて議席獲得に必要な得票率5%を超える8.9%を得て15議席を獲得。州議会レベルで初の議席を獲得し大躍進した。 現地のメディアによると国政レベルでもドイツ海賊党の支持率は上昇し、次回の国政選挙でドイツ海賊党が議席を獲得する可能性が高いとしている。 2011年10月、欧州議会において55議席を保持し第4会派を構成ている欧州緑グループ・欧州自由連盟が、個人的な使用のためのファイル共有の合法化、DRM(デジタル著作権管理、英:Digital Rights Management)の完全な禁止、著作権保護期間を5年に短縮することを求めることを表明した。欧州緑グループ・欧州自由連盟にはスウェーデン海賊党が所属している。 しかし、このように著作権保護の緩和を求める声は多く、著作権者が個別に許諾範囲を緩和することはあっても、著作権保護は著作物による産業の基盤であるため、TPP交渉の例を挙げるまでもなく、全体的にはむしろ保護期間の長期化、保護および著作権侵害に対する取締りの強化が行われている。
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