公開選考とは? わかりやすく解説

公開選考

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/30 17:03 UTC 版)

1996年の国際連合事務総長の選出」の記事における「公開選考」の解説

11月12日アメリカ拒否権行使することを想定してインドネシアのヌグロホ・ウィスナムルティ(英語版安保理議長は、公開選考の手順を定めた安保理無記名何度も事前投票ストロー・ポール)を実施する候補者が決まると、次の事前投票では、常任理事国は赤い紙、非常任理事国白い紙投票する。これにより、いずれか常任理事国拒否権行使意思があることが明らかにされる。少なくとも1人候補者が9票以上を獲得し拒否権行使ない場合最終的に決議案提出され投票が行われる。この「ウィスナムルティ・ガイドライン」は、1981年選出膠着状態打開するために用いられプロセス正式に定めたもので、その後全ての事務総長の公開選考で用いられている。 ブトロス=ガーリ後任には、4人のアフリカ人候補者指名された。コートジボワールのアマラ・エシー(英語版)、ガーナコフィー・アナンニジェールのハミド・アルガビット(英語版)、モーリタニアのアムドゥ・ウルド=アブダラー(英語版)である。12月6日安保理会合開催されたが、候補者増えるのを待つために投票行われなかった。しかし、他の候補者は指名されなかった。セネガルムスタファ・ニアスは、中国拒否権行使する可能性があるという理由指名されなかった。タンザニアのサリム・アハメド・サリム(英語版)は、フランス拒否権行使する可能性があるため指名されなかった。総会会期終了12月17日迫っていたため、安保理1週間事務総長選出しなければならなかった。 12月10日行われた1回目事前投票では、アナンが12-2-1(拒否権1)でトップ、エシーが11-4-0(拒否権2)で2位となったアナンフランスから、エシーはアメリカとイギリスから拒否権行使意思表明された。フランスアナン拒絶したのは、ガーナ英語圏あり、かつ、アナンアメリカ大学通っていたためだったが、実際にアナンフランス語流暢に話すことができた。 2回めの投票では、アナン賛成10反対票3(拒否権1)、棄権1でリードし、エシーが賛成票7、拒否権2で2位となったフランス語圏候補者には全てアメリカとイギリス拒否権行使していた。 12月11日3回目投票では、アナンフランス拒否権を含む11-4-0の得票リードし、エシーは米英拒否権を含む6-4-4で2位だった。フランス語圏と英語圏の間で行き詰まり見せていたが、中国アフリカ出身者以外への拒否権行使表明していたため、フランス語圏と英語圏大半占めアフリカから候補者を選ぶしかなかった。 12月12日行われた4回目投票では、14-1-0でアナン有利な候補者となったが、フランス拒否権行使した12月13日フランスアナン対す拒否権取り下げた安全保障理事会は、喝采投票英語版)による満場一致決議1090採択し次期国連事務総長候補としてコフィー・アナン総会推薦した12月17日総会決議A/51/L.66を採択し2001年12月31日までの任期コフィー・アナン次期事務総長任命した

※この「公開選考」の解説は、「1996年の国際連合事務総長の選出」の解説の一部です。
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