公式ロゴの使用をめぐる問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 13:32 UTC 版)
「YOSAKOIソーラン祭り」の記事における「公式ロゴの使用をめぐる問題」の解説
YOSAKOIソーラン祭りのロゴは1992年(第1回)から1996年(第5回)までは創始者・長谷川が手書きしたものを元に製作したものが使用されていたが、1997年(第7回)から書家・渾彩秀(こん・さいしゅう)によってデザインされた公式ロゴが製作・採用された。この商標権は長谷川が所有しており、これを組織委員会に無償で貸与する形がとられてきたが、その後長谷川は衆院選に出馬するなど、政治活動を展開し始めたことから2010年(平成22年)1月、この無償貸与が公職選挙法で禁止されている寄付行為に抵触することが指摘された。そこで長谷川側は有償で貸与する契約を結ぶことなどを提案したが、これに対し組織委側は「ロゴは公共財として管理されるべきもの。個人の私有財であってはならない」との理由で権利譲渡を求め譲渡金600万円を提示したが、これに対し長谷川側は「譲渡するにしてもこの金額では適正価格とはいえず、やはり寄付とみなされて公選法に抵触する可能性があるため有償貸与にしたい」と回答し、交渉は決裂。YOSAKOIソーラン祭り組織委への無償貸与は中止され、2010年の第19回では暫定的に1996年まで使用された旧ロゴが採用された。 翌年2011年に第20回大会を記念し、ロゴマークのリニューアルが決定する。“市民参加型”という祭りの観点からデザインの一般公募が実施され、海外参加を含む1,336点の中から札幌市在住のクリエイティブディレクター・今井貴詞のイラストが採用、ソーラン節を象徴するモチーフとして「カモメ」、そして「家族」をイメージしたキャラクターが新しい公式ロゴマークとされ現在に至る。 公式ロゴと商標権をめぐる長谷川との軋轢が表面化したことや、長谷川が2010年に参院選に当選し、政界に進出したことなどを契機に新体制の組織委員会は創始者である長谷川と事実上決別しており、長谷川が公式ホームページの運営やWEB関連事業を担うために設立した「株式会社yosanet」との契約も打ち切られた。会社自体は活動を停止し、既に整理、消滅している。
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