入院患者への虐待事件 (2018年、2020年)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/08 19:05 UTC 版)
「国立病院機構米沢病院」の記事における「入院患者への虐待事件 (2018年、2020年)」の解説
2018年度に身体、知的の重複障害がある男性(患者A)と身体障害者の男性(患者B)に対し虐待が行われていたことが2020年3月、山形新聞の取材によって明らかになった(それまで病院側は事実を公表していなかった)。患者Aへの虐待には6人の職員が関与し、患者Bへの虐待には5人の職員が関与した。足をつねり、「ばか」「アホ」といった言葉を浴びせたほか、おむつ交換を放置したり、食事を最後まで取らせなかったりしたこともあったとみられる。関与した職員は40~60代の男女の看護職員だった。看護職員は患者Aに「ばか」といった発言をしたほか、足をつねったり、おむつ交換を放置したりした。患者Bにも同様の暴言や足をつねるなどの行為をした。同院事務部長は関与した全ての職員が虐待行為を認めているとし、「一部行為については、虐待との認識を持っていなかったと考えられる」と語った。虐待の内容や行われた日時は明らかにしなかった。病院の説明では、患者の本籍地の自治体が情報を得て現地調査し、虐待と認定した。病院も調査を進め、事実を把握して関係機関に報告。患者家族に説明し謝罪しており、関係した職員に対して2019年、厳重注意などの処分を行った。院内で再発防止策を検討し、職員対象のセルフチェックシートを作成して人権を尊重した適切な介助の徹底を促しているという。また職場に「虐待防止マネジャー」を配置し、職員が相談しやすい環境を整えるなどの再発防止策を講じたという。関係者によると、被害者は数年前から虐待を受けていたとされる証言もある。県は再発防止が徹底されない場合、立ち入り調査を行い、行政処分を視野に対応する方針。病院側によると、重症心身障害者は長期間入院することが多く、同じ職員から10年以上介助を受けるケースもあるという。長期化により関係が近くなる一方で、距離感が不適切となり虐待に及んだ可能性がある。 2020年3月に男性看護職員(60代)が、身体、知的の重複障害がある男性障害(50代)のある患者に対して「日本語を話してください」と侮辱する発言を行った。患者の本籍地がある自治体は心理的な虐待と認定し、同年6月、病院に業務改善命令を行った。
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