入団条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 02:31 UTC 版)
建前上、参加は自由意志とされていたが、ソ連の場合は後述の通り段階を踏んだ上で入団希望者を少しずつ受け入れ、最終的に所属できるのは全児童の二割程であった。3年生になると入団が認められるが、最初に入団できるのは「優秀な」子どもたちのみとされる。数週間後に「次に『行いの良い』」子どもたちの入団が認められ、「出来が悪い」とされた子どもたちでも入団選抜の対象とされるのは4年生以降とされていた。自由意志による入団を原則としながらも、共産党の意を汲んだ学校教員による優等生への勧誘に対し、当該児童に入団意思が無い場合であっても(児童の家族共々)疑念の目が向けられる事となった為、結局は児童自身が忖度して入団する流れが一般的であった(1980年時点で約2000万人)。 ピオネールは、プロレタリアート出身で、健康、学力優秀、品行方正な青少年の中から選抜される、言わば共産主義社会における将来の幹部候補としてのエリート的な存在であった。教育心理学者ザルキンドは、ピオネールの目的を「ブルジョワ階級の有害なイデオロギーから完全に解放された革命的共産主義戦士」の育成にあると述べた。 また、富農(クラーク)出身の児童は加入できなかった。加入後でも教会にいることが露見した場合は、除名となり、ある少女は教会に行っていたことが露見した後、学校で全校生徒の前に立たされ、他の児童たちから「教会に行くことは学校の恥だ」「赤いスカーフをつける資格はない」と罵倒され、泥を投げつけられた。
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