便器のシェア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 15:30 UTC 版)
日本の便器は衛生陶器と呼ばれ、TOTO、INAX(現・LIXIL)の2社による製造(伝統的な焼き物産業)が大半を占めている。ジャニス工業、アサヒ衛陶、ネポンなどがこれに続いている。最もシェアが高いのは約50%のシェアを持つTOTOであり、約25%を持つINAXがこれに続く。 便器は重く嵩張るため、製造コストが安い中国などの発展途上国からの輸送では割に合わず、日本市場はほぼ国内メーカーで占められ、将来的にもこの傾向は変わらないとみられている。同様の理由で日本の便器が輸出はなく、需要地での海外生産が主体となっている。日本の便器メーカーは海外でも積極的に販売を行っており、最も日本のメーカーの便器が販売される国は中国であり、TOTOだけで毎年100万台以上販売される。 最近では国内で需要が少なくなった和風便器は、今でも台湾においては需要が多く生産量の大半を占める。日本の便器メーカーが、台湾の工場から日本への輸出する傾向が増加している。 近年では、温水洗浄便座の普及によりパナソニック電工(現・パナソニック)、東芝ライフスタイル、日立アプライアンス等、家電品メーカーの参入が盛んである。焼き物の製造は出来ず「便座」部分への参入に留まっていた(ただしパナソニックはOEMで陶器製便器を発売していた)。しかし最近ではパナソニックが樹脂製や有機ガラス系の便器を開発しシェアを伸ばしている。逆に便器のトップシェア2社は、エレクトロニクス制御技術や陶器以外の新素材導入では家電品メーカーに水を空けられており、温水洗浄便座では苦戦している。
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