作品と著書
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「アレクサンドル・イリインスキー」の記事における「作品と著書」の解説
主要な作品である4幕オペラ《バフチサライの泉》は、アレクサンドル・プーシキンの同名の詩を原作とする台本に曲付けされ、1911年にモスクワで上演された。その中の1曲である「精霊たちの饗宴」は、1935年発表の『ジャワの東(East of Java)』や、1937年発表の『ティム・タイラーの幸運(Tim Tyler's Luck)』、1938年発表の『フラッシュ・ゴードンの火星旅行(Flash Gordon's Trip to Mars)』といった映画において、伴奏音楽に利用された。連続ラジオ番組の『魔女の物語(The Witch’s Tale)』にもテーマ曲として利用された。 そのほかの作品に、女声合唱と管弦楽のための2つのカンタータ(《トンボ》と《ルサルカ》や3つの劇附随音楽(《オイディプス王》《ピロクテーテース》およびアレクセイ・トルストイ原作の《皇帝フョードル・イヴァノヴィチ》)も手懸け、教会音楽や歌曲も遺した。器楽曲も手懸けており、交響曲1曲、演奏会用序曲1曲、弦楽四重奏曲1曲、管弦楽組曲3曲、管弦楽曲《クロアチア舞曲》に加えて、いくつかのピアノ曲も遺している。イリインスキーの作品の中でたぶん最も有名なのは、バレエ組曲《ヌーレとアニトラ》作品13からの第7曲を原曲とするピアノの小品「子守唄」であろう。この曲は、ピアノの学習者に親しまれているだけでなく、さまざまな演奏形態に編曲されて知られている。 イリインスキーは、1904年に『作曲家通史 4世紀から20世紀まで』を編集しており、商業出版のためにベートーヴェンのピアノ曲全集を編集した。1917年に執筆した『管弦楽法の実践的指導の手引き』は、没後も長らく活用されていた。
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