仮想戦記関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 13:56 UTC 版)
ここでは主に歴史改変、仮想戦記という手法そのものについての批判について述べる。 この点について佐藤を名指しで批判した人物としては如月東がおり、「最初から都合の良いように設定を変えたり好きな兵器を出すためその国のGNPを伸ばすのは本末転倒」といったものである。佐藤に限らず架空戦記全般に対するご都合主義批判は批判者なら必ず指摘するところでもある。ご都合主義が発想の根本にある点は佐藤大輔も『主砲射撃準備良し!』などで認めている。 また、小説とは通常は賽を振るゲームのリプレイ記事ではないこと、歴史が科学と違い検証のための再現実験が不能であることから、作者が結末を用意して書くというスタイルしか原理的に存在し得ない。この問題に対する一つの回答としてはコンピュータゲームで多用されているプロセス、エンディングの分岐があり、『戦艦大和夜襲命令』にて佐藤はこの手法を採用している。だがこの方法が小説にて普及することはなかった。 また佐藤の場合、歴史の主役となる国家が交代する事があっても、改変した時代の文明の様態、戦争の様態については史実を扱ったウォーゲーム同様、その時代、文明のレベルに適当と思われるものを採用していた。例えば『鏡の国の戦争』では、『ニイタカヤマノボレ』について史実があまりに厳しいために日本が勝てる状況設定を行なったゲームとして製作したのだが、「映される現実は逆(勝者と敗者が入れ替わること)になるだけで、全く別の物に変化する筈も無い。」とゲーム内で再現した戦争の形態について総括している。
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