仮性包茎手術の問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 01:15 UTC 版)
体質的にただれなどの皮膚障害の原因になっていたり、あるいは勃起障害につながっているなど、真に治療が必要な場合、マスコミで紹介されている美容外科外科以外でも美容形成的要素を考慮しなければ、健康保険が適用できる泌尿器科の診察と手術を受けることが可能である。 無暗に矯正することを問題視する医師もおり、陰茎の機能を損なう場合の治療や、割礼のような社会的理由によるものを除けば、劣等感のみを理由とする全ての包皮切除手術は、必ずしも必要性がないとする主張もみられる。その状態が個人の価値観において劣等感の元になっているのであれば、隆鼻や二重瞼の施術のように美容整形的措置でその要因を肉体改造など矯正することはしばしば行われ、その可否に関する議論の一種ともいえるが、場所が特殊であるために、固有の問題もみいだされる。 神戸市の泌尿器科医である石川英二は著書『切ってはいけません! 日本人が知らない包茎の真実』において、日本人の8割以上が本来は「包茎(仮性・真性問わず)」であるとして、本来の包皮の機能を説明、コンプレックスの解消を目的とした包皮切除手術を問題視している。この中で包皮は、亀頭とは別の感覚体が多数存在し、性交における性感体の役割を果たしていることや、包皮は性交時に膣内を自由に動き、摩擦を軽減させる役割を果たすことが示されている。 こういった手術では勃起時の状態で外皮の弛み具合を調節するが、これは熟練を要する施術でもあるため、十分な弛み具合が確保されていないような手術の場合では、逆に勃起時に表皮が引っ張られ痛みが生じる場合もある。また手術方法如何では陰茎にはっきりとそれと判るような目立つ傷が残ることもあり、未熟な技術による手術では包茎を隠そうとしてより目立ってしまい劣等感の元になる可能性もある。また執刀医が泌尿器の分野において未熟である場合、審美的には一見、問題がなくとも血管や神経の保存/保全が不十分で勃起不全やいわゆる不感症となってしまうこともある。
※この「仮性包茎手術の問題」の解説は、「包茎手術商法」の解説の一部です。
「仮性包茎手術の問題」を含む「包茎手術商法」の記事については、「包茎手術商法」の概要を参照ください。
- 仮性包茎手術の問題のページへのリンク