仙岩道路
仙岩道路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 21:38 UTC 版)
物流・観光の基幹として開通した国道だったが、特に秋田県側は急カーブの続く険しい峠越えの道であり、雨期には崖崩れが多発し、また冬季は積雪のため半年間にわたって通行止めになるような有り様で、実際には幹線国道としての用を果たせなかった。このため開通間もない1967年(昭和42年)には早くも新道開鑿のための現地調査が開始され、1970年(昭和45年)から建設省直轄事業として工事が開始された。仙岩峠周辺の地質は「生保内層」「国見層」といわれる脆弱な混合層の不安定岩質であるため工事は難航したが、1976年(昭和51年)10月、明治道における仙岩峠の直下を通る仙岩トンネル経由のバイパスである「仙岩道路」が開通した。 わずか14年で放棄されてしまった旧道は、岩手県側の新道分岐点から国見温泉入口までは岩手県道266号国見温泉線として、秋田県側の新道分岐点から生保内川林道入口までは仙北市道として利用されているものの、秋田県側の林道入口から現道との交差箇所(湖山トンネル手前)までは実質的な廃道となり、更に峠を含む残り区間(雫石町道国見ヒヤ潟線、仙北市道仙岩峠線)は閉鎖された。閉鎖区間では2000年以降になって大規模な崩落(幅員の大部分を消失する路盤欠損)があり、岩手県側と秋田県側を行き来することは困難になっているが、送電線管理などの業務用車両を通すため、崩落区間を除き最低限の整備は行われている。 新旧の道が通る峠国見峠(940m)的方(仙岩峠)(895m)峰切(ヒヤ潟)(835m)仙岩トンネル(車道)(570m)仙岩トンネル(鉄道)(370m)秋田街道○ ○ ○ 明治新道 ○ ○ 旧国道 ○ 仙岩道路 ○ 田沢湖線 ○
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