交友者からの書簡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 05:09 UTC 版)
神奈川県二宮町にある徳富蘇峰記念館には、蘇峰にあてた4万6,000通余の書簡が保管されており、差出人は約1万2,000人にわたっている。『近世日本国民史』でも多くの書簡が駆使されて歴史や人物が描かれており、蘇峰自身も『蘇翁言志録』(1936年)で、 ある意味に於いて、書簡はその人の自伝なり。特に第三者に披露する作為なくして、只だ有りのままに書きながしたる書簡は、其人の最も信憑すべき自伝なり。 と述べるように、書簡を大切なものと考えていた。 蘇峰自身も手紙魔であり、朝食前に20本もの書簡を書いていたというエピソードがある。 徳富蘇峰記念館所蔵の書簡は、館員の高野静子による解説(正・続)が出版。『蘇峰とその時代-そのよせられた書簡から』(1988年)では、勝海舟、新島襄、徳富蘆花、坪内逍遥、森鴎外、山田美妙、内田魯庵、中西梅花、幸田露伴、森田思軒、宮崎湖処子、志賀重昂、佐々城豊寿、酒井雄三郎、小泉信三、松岡洋右、中野正剛、大谷光瑞などとの書簡が、、紹介されている。『続 蘇峰とその時代-小伝鬼才の書誌学者 島田翰』(1998年)では、島田翰、与謝野晶子、与謝野鉄幹、吉屋信子、杉田久女、夏目漱石、竹崎順子(伯母)、徳富久子(母)、徳富静子(妻)、矢島楫子(叔母)、潮田千勢子、植木枝盛、依田學海、野口そ恵子、吉野作造、滝田樗陰、麻田駒之助、菊池寛、山本実彦、島田清次郎、賀川豊彦、が紹介されている。平成22年(2010年)には、高野静子編『蘇峰への手紙―中江兆民から松岡洋右まで』が出版された(各・下記参照)。
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