二式単座水上偵察機とは? わかりやすく解説

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二式単座水上偵察機

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/23 18:54 UTC 版)

二式単座水上偵察機(HD-26)

  • 用途偵察機
  • 分類水上機
  • 設計者:ハインケル
  • 製造者:愛知時計電機航空機部
  • 運用者:大日本帝国海軍
  • 初飛行:1926年
  • 生産数:2機
  • 運用状況:退役

二式単座水上偵察機(にしきたんざすいじょうていさつき)は、大日本帝国海軍水上偵察機。設計はドイツのハインケル社が、製造は愛知時計電機航空機部(のちの愛知航空機)が行った。ハインケル社での社内名称は「HD-26」。

概要

ハインケル社と愛知の技術提携によって二式複座水上偵察機(HD-25)と共にドイツから輸入された機体で、後に主流となるカタパルト射出ではなく、艦艇上の滑走台から自力滑走によって発進する機体である。機体は木製骨組みに合板および羽布張りの、双フロートを持つ単座複葉機で、基本的には二式複座水偵の縮小型だった。ハインケル社では本機を水上戦闘機としていたが、日本海軍では水上偵察機として扱われている。

1926年大正15年)に1機がハインケル社から輸入され、同年中に愛知によってもう1機が国内生産された。輸入機と国産機ではエンジンが異なり、輸入機はイスパノ・スイザ製水冷300馬力エンジンを、国産機はブリストル ジュピター6(最大520馬力)を装備していた。

二式単座水偵は戦艦「長門」や重巡洋艦「古鷹」、軽巡洋艦「長良」に艦載されたが、カタパルトの実用化によって試験運用のみに終わり、量産化はなされなかった。

諸元(輸入機)

  • 全長:8.3 m
  • 全幅:11.8 m
  • 全高:3.6 m
  • 主翼面積:37.8 m2
  • 自重:1,146 kg
  • 全備重量:1,526 kg
  • エンジン:イスパノ・スイザ 水冷V型8気筒(公称300馬力) × 1
  • 最大速度:183.4 km/h
  • 実用上昇限度:7,200 m
  • 航続時間:5時間
  • 武装:7.7mm機銃 × 1
  • 乗員:1名

参考文献

  • 野沢正『日本航空機総集 愛知・空技廠篇』出版協同社、1959年、30,39,40頁。全国書誌番号:53009885 





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