事故廃車の代替新造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 15:10 UTC 版)
「京阪5000系電車」の記事における「事故廃車の代替新造」の解説
5554(2代目)(1980年12月28日竣工) 1980年2月20日に枚方市 - 御殿山間にて発生した中学生の置き石による京阪電気鉄道置石脱線事故のため、第4編成の5554号車が大破し廃車されたことに伴う代替車両である。空調など当時最新の4次車に準じた仕様とされたが、連結編成の仕様に合わせ、前面の方向幕・種別表示幕は設置されなかった。 事故当時、同年3月の寝屋川信号場までの複々線化完成を控えて京阪の車両運用には余裕がなく、しかもラッシュ時の切り札である本系列1編成が使用不能になったことで運用上大きな問題が発生した。当時、本系列は7編成中6編成が朝ラッシュ時の最混雑列車を中心に運用され、残る1編成は検査予備となっていた。このため、この事故後は1編成が検査に入ると2600系などの3扉車各系列による7両編成で代走を行わざるを得ず、朝ラッシュ時の列車運行に悪影響を及ぼした。 第1・2編成は分割可能な構造で製造されながらほとんど分割されることはなかったが、上述の置き石脱線事故の影響で車両運用の変更を行った際には、事故後も健在であった5854-5104-5204-5604の4両を有効活用すべく第2編成の編成分割が実施され、5002-5202-5602が上述の4両と連結されて5002-5202-5602+5854-5104-5204-5604の7両編成を組成、残る5552-5152-5252-5652が本線普通や宇治線で運用された。脱線の被害が京都寄りの3両に留まり、歯数比が第4編成と同じで混用可能な第2編成が4両+3両に編成分割可能であったことは不幸中の幸いであった。もっとも、分割されて支線区運用へ充当された5552-5152-5252-5652についてはブレーキシステムの相違から限定運用とせざるを得ず、運用上様々な制約が生じた。
※この「事故廃車の代替新造」の解説は、「京阪5000系電車」の解説の一部です。
「事故廃車の代替新造」を含む「京阪5000系電車」の記事については、「京阪5000系電車」の概要を参照ください。
- 事故廃車の代替新造のページへのリンク