事故への対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 02:31 UTC 版)
「笹子トンネル天井板落下事故」の記事における「事故への対応」の解説
同事故を受けて、NEXCO中日本は12月2日15時ごろと3日9時ごろに緊急記者会見を開き、謝罪と説明を行った。12月3日の会見でトンネル本体上部の天井(覆工コンクリート)と、天井板を支える吊り金具をつなぐボルト(コンクリートアンカー、直径1.6センチ、長さ23センチ)が抜けている箇所があったことが明らかとなった。 国土交通省は、日本の高速道路における天井の崩落による死亡事故は過去に例がないとしている が、国土交通省道路局では笹子トンネルと同型のトンネル(吊り金具により支えられた天井板を有するトンネル)が関越トンネル(関越自動車道・NEXCO東日本管理)、関門トンネル(国道2号・NEXCO西日本管理)、山手トンネル(首都高速中央環状線・首都高速道路管理)をはじめ、日本全国で49か所(3日調査時点)あることを明らかにし、今回の事故を受けて同型のトンネルの緊急点検を地方整備局や各高速道路会社などの道路管理者に指示した。これを受けて、NEXCO中日本でも自社管轄内にある同型のトンネル4か所(中央自動車道恵那山トンネル、新東名高速道路富士川トンネル、東名高速道路都夫良野トンネル、および笹子トンネル下り線)の緊急点検を行っている。また、NEXCO中日本の公式ウェブサイトのトップに謝罪のコメントを記し、同区間の通行止め情報を提供していた。 同型トンネルの緊急点検については後述する。 点検に加えて国土交通省は、トンネルに詳しい専門家からなる「トンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会」を立ち上げた。委員会は、4日午後に笹子トンネルの崩落現場を訪れ、落下した天井板をつり下げていたアンカーの腐食状況や天井部分のコンクリートの状態などについて調べた。その後に行われた会議では、事故原因の特定の方法や点検のあり方などについて議論した。委員会はアンカーの引き抜き試験なども行い、2013年6月18日に事故の最終報告書をまとめた。
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