乾癬性関節炎(関節症性乾癬)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 18:18 UTC 版)
「乾癬」の記事における「乾癬性関節炎(関節症性乾癬)」の解説
出典: 関節炎を発症するのは乾癬の患者の 1-20%程度とされ、近年増加傾向である。 背中や腰の関節に炎症が生じた場合は、脊椎関節炎の一種として分類される。 乾癬の皮膚症状が先行し皮膚科を受診する場合が多いが、手足の関節症状が先行した場合には膠原病リウマチ科、腰や背中の痛みが先行した場合には整形外科を受診する事となる。皮膚症状が先行した場合、尋常性乾癬の諸症状に加え、全身の関節に炎症が起き、先ず起床時に関節の強ばりを感じ、次いで痛みと腫れが生じる。関節破壊・変形に至る場合もあるが、関節リウマチや他の脊椎関節炎の様な急激な進行は稀である。 指のDIP関節(第一関節)にも起きる点が関節リウマチとの相違点である。関節症状と皮疹症状は必ずしも連動しない。代表的な部位は膝関節、指関節、手首、足首など。肋骨と胸骨の間の関節(胸鎖関節)、鎖骨と肋骨の間の関節、肩関節、仙腸関節、脊椎などに炎症が起こることもある。安静時に痛み、体動時に改善する。また、関節炎に伴い全身の発熱がみられることもある。 同じ関節炎でも関節リウマチと異なり腱付着部炎からはじまる点が特徴的である。アキレス腱付着部、仙腸関節が好発部位である。 関節の強い痛みの為、睡眠が妨げられる、強いこわばりの為、風呂・トイレなどに不自由する、筆記具や箸を持てなくなる、着替えに介助が必要になるなど、日常生活に支障をきたし、生活の質(QOL)の低下がみられる。 2016年、皮膚科学会に対しリウマチ学会と整形外科学会から乾癬性関節炎を適正な疾患名とする要望があり、当面は、乾癬性関節炎(関節症性乾癬)と併記する事で合意された。
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