感染性関節炎
化膿性関節炎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:45 UTC 版)
化膿性関節炎は結晶誘発性関節炎や外傷性関節炎とともに急性単関節炎を起こす代表的な疾患である。化膿性関節炎は死亡率が7〜15%と高く、急激な関節破壊により機能的予後が悪化するため早期診断が重要である。関節液の培養と血液培養を行うことが特に重要である。起炎菌は黄色ブドウ球菌が46%ほど連鎖球菌が22%ほどをしめる。エンピリック治療ではMSSAを想定すればセファゾリン(CEZ)を2gで8時間毎投与する。MRSAを想定した場合はバンコマイシン(VCM)1gを12時間毎を併用する。化膿性関節炎のみならば治療期間は最低4週間で播種性病変があればその治療期間に応じて抗菌薬を投与する。異物があれば除去し、膿瘍があればドレナージを行う。 性活動のある成人の場合は淋菌性化膿性関節炎も考慮する。これは播種性淋菌感染症であり移動性の関節痛、主に四肢に出現する皮疹、手や足などの腱鞘炎を特徴とする。淋菌はチョコレート寒天培地での培養が必要なため培養検査で注意が必要である。セフトリアキソンで7〜10日間治療を行う。
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