主砲、備砲兵装の詳細
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 09:32 UTC 版)
「ベアルン (空母)」の記事における「主砲、備砲兵装の詳細」の解説
主砲は新設計の「Model 1920 15.5cm(50口径)速射砲」を採用した。砲身は当時の最新技術である自緊型砲身を採用し、製造にいち早く成功したものである。砲の旋回・俯仰動力はフランス軍艦伝統の電動方式を採用しており、竣工当時から艦橋の上部に射撃方位盤が取り付けられ、方位盤管制による効果的な射撃が可能になった。その性能は重量56.5kgの砲弾を仰角40度で25,000mまで届かせることができた。 俯仰能力は仰角40度・俯角5度で、旋回角度は140度の旋回角度を持つ。装填形式は自由角度装填で発射速度は人力装填のため毎分3~5発であった。 他に、対空兵装として「Model 1927 7.5cm(60口径)高角砲」が採用された。この砲はロングセラーで、続く「シュフラン級」と戦利巡洋艦にも搭載された。その性能は重量5.93kgの砲弾を仰角40度で14,100mまで、最大仰角90度で高度8,000mまで届かせることができた。 砲身の俯仰能力は仰角90度・俯角10度で、旋回角度は左右150度の旋回角度を持っていたが実際は遮蔽物に制限された。装填形式は自由角度装填で、発射速度は人力装填のため毎分8~15発であった。これらは後に「Models 1927 10cm(45口径)高角砲」へと換装された。この砲身の俯仰能力は仰角85度・俯角10度で、旋回角度は360度の旋回角度を持っていたが、これも実際は遮蔽物に制限された。装填形式は自由角度装填で発射速度は人力装填のため毎分10発であった。 他に近接対空火器としてオチキス社製の「Model 1933 3.7cm(50口径)機関砲」が採用された。その性能は重量0.725kgの砲弾を仰角45度で7,175mまで、最大仰角80度で高度5,000mまで届かせることができた。 砲身の俯仰能力は仰角80度・俯角15度で、旋回角度は360度の旋回角度を持っていたが実際は遮蔽物に制限された。装填形式は自由角度装填で発射速度は機力装填のため毎分30~42発であった。これを連装砲架で4基を搭載した。他に同じくオチキス社の「Model 1929 13.2mm(76口径)機銃」が、単装砲架で4丁が載せられた。対空武装が大人しめに感じられるが、本級が竣工した時代はまだ航空攻撃が確立していない為、設計に盛り込まれていないという背景がある。
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