世界的認知
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 15:54 UTC 版)
1957年、ハリウッドの大物プロデューサーであるサム・スピーゲルとタッグを組んだ戦争映画『戦場にかける橋』を発表。戦前からチャップリンと並んで国際的に有名だった日本人俳優早川雪洲や、イギリスを代表する俳優アレック・ギネス、ハリウッドでも指折りのスター俳優ウィリアム・ホールデンなど、世界各国から豪華キャストが集結した本作は、ビルマの奥地であるジャングルでの撮影など過酷を極めたものだったが、いざ公開されると、本作のメインテーマ「クワイ河マーチ」と共に大ヒットを記録する。また、第30回アカデミー賞では作品賞を含む7部門を受賞し、リーンも監督賞を初受賞した。 『戦場にかける橋』の成功により、リーンは更なる大作『アラビアのロレンス』を再びスピーゲルとのタッグで制作する。ピーター・オトゥールとオマー・シャリフのデビュー作ともなった本作は、1962年度の全世界年間興行成績では1位を記録し、前作を上回る大ヒットを収めた。第35回アカデミー賞では7部門を受賞し、2度目のアカデミー作品賞、自身も2度目となるアカデミー監督賞を受賞した。 1965年、ソ連の作家ボリス・パステルナークの小説『ドクトル・ジバゴ』を前作にも出演したオマー・シャリフ主演で映画化。イタリア人大物映画プロデューサーであるカルロ・ポンティがMGMに持ち込んだ企画であった本作は、前作の大作2本で大成功を収めていたリーンの監督就任により実現した。公開当時、批評家の間では評価が割れたが、MGMの宣伝効果もあって興行的には1億ドルを超える成績を叩き出し、本作のメインテーマ「ラーラのテーマ」も世界中で大ヒットを記録。劇中に登場したヘアスタイルやファッションまでもが流行し、ヒロインを演じたジュリー・クリスティも絶大な人気を獲得した。第38回アカデミー賞では『サウンド・オブ・ミュージック』という強敵のために作品賞と監督賞は逃したものの、ボルトの脚色賞を含む5部門を受賞。 寡作ではあったものの、これらの3作品はリーンの監督としての名声を絶大なものとした。また、これらの3作品すべてで、リーンはアレック・ギネスを起用。オマー・シャリフ曰く、リーンにとっての成功の御守りだったという。
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