世界同時不況の余波と分裂騒動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 04:38 UTC 版)
「2009年のF1世界選手権」の記事における「世界同時不況の余波と分裂騒動」の解説
「2010年のF1世界選手権#2009年中の出来事」も参照 前年発生した世界同時不況の影響でホンダが突然撤退した後、それに続く自動車メーカーが現れるのではないかと懸念された。国際自動車連盟 (FIA) は2010年に向けて予算制限案(バジェットキャップ)を導入し、プライベーターチームの新規参入を奨励した。しかし、その内容にチーム連合 (FOTA) が反発し、独立・新シリーズ発足を通告した。この分裂騒動はバジェットキャップを撤回することで回避され、1991年以来続いてきたマックス・モズレーFIA会長の長期支配に終止符が打たれることになった。FOTAはコスト削減の協定として、2010年よりリソース・リストリクション・アグリーメント (RRA) を導入するとした。 しかし、7月末にBMWが今季限りでの撤退を表明し、シーズン閉幕直後にはトヨタも同様の発表を行った(トヨタは8年間の活動で、1勝もあげることなく終止符を打つこととなった)。ルノーはエンジン供給を継続するものの、ワークスチームの株式の大部分を投資会社に売却した(2010年末に完全売却)。 また、F1用タイヤのワンメイクサプライヤーを務めてきたブリヂストンは、経済的理由ではないと説明しながらも、2010年をもってF1でのタイヤ供給を終了すると発表した。 自動車メーカーのF1離れの背景には、景気悪化による経営不振のみならず、環境問題の高まりにより従来の石油系燃料車から電気自動車やハイブリッドカー(いわゆるエコカー)への移行を迫られていることもある。
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