三侠(七侠)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/27 02:32 UTC 版)
物語で活躍する侠客たち。いずれも義侠心に厚く、立派な行いをする。「三侠」あるいは「七侠」とひとくくりにされているが、全員が義兄弟であるとか特別のつながりはない。 展昭(てんしょう) 南侠と称される侠客であり、剣術・隠し矢・軽業の達人。特にその身軽さによって皇帝から「御猫」との異名を授かっている。初登場は、科挙を受験しようと上京する包拯と出会うシーン。その後、幾度か包拯の危機を救い、御前四品帯刀護衛に任命される。「御猫」の通り名のため、五鼠の白玉堂から戦いを挑まれたりもしている。 字(あざな)は「熊飛」。 欧陽春(おうようしゅん) 北侠と称される人物で、主に刀を使用する。碧眼と紫髭といった特徴的な容貌をしており、紫髯伯とも呼ばれている。物語の途中で、小侠こと艾虎の義父となる。放浪癖があり、趣味は遺跡などの観光で、これにはあまり惜しみなく金銭を使う。登場は物語り半ばと早い方ではないが、花蝴蝶の捕縛に絡んだり、白玉堂と諍いになったりと、活躍はかなり多い。 丁兆蘭(ていちょうらん) 双子の弟の丁兆蕙とともに双侠と呼ばれる人物。茉花村に住んでおり、白玉堂と展昭の対立の時は展昭に協力した。基本的に茉花村で生活しているため、出番は少なめ。 丁兆蕙(ていちょうけい) 兄とともに双侠と呼ばれる侠客。おとなしい兄と違って行動派。義侠心に厚く、借金取りに苦しんでいる庶民を救うため、金貸しの家へ盗人に入ったりしている。 艾虎(がいこ) 年は若く、いまだ少年ながらも小侠と呼ばれる人物。もともとは覇王荘の従僕をしていた。智可に弟子入りし、のちのちは欧陽春の気に入られ義理の親子関係を結ぶ。欧陽春、智化とともに不正を働く馬強を陥れるための計画に参加。少年ながらも開封府で証言をし、拷問にも屈さなかった。酒が大好きで、よく酒のために失敗することが多い。 智化(ちか) 黒妖狐と呼ばれる侠客。艾虎の師匠であり、かなり智慧も働く人物。覇王荘の食客だったが、不正を働く馬強を陥れたりする。 沈仲元(ちんちゅうげん) 諸葛孔明になぞらえ、小諸葛と呼ばれる侠客。もともと不正役人・馬強の覇王荘の食客であり、のちには悪役である襄陽王に仕える人物。たいてい敵側の組織に所属しているが、これは内部から侠客たちに情報を与えるため。白玉堂などは沈仲元の助言を無視したために無残な最期を遂げることになる。
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