一次構造と二次構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/20 01:04 UTC 版)
「U2 snRNA」の記事における「一次構造と二次構造」の解説
U2 snRNAの配列の長さには真核生物種の間で最大1桁程度の差異が存在するが、すべてのU2 snRNA、特に5'末端の最初の80ヌクレオチドには系統学的に不変の領域が多く含まれており、そこでは85%の部位で配列が保存されている。さらに、ステムループI、II、III、IVを含むいくつかの二次構造エレメントや、これらのドメインを連結する一本鎖領域の一部も保存されている。酵母のU2 snRNAのステムループIIには一般的でないGA塩基対が含まれており、特徴的なUターンループモチーフが形成される。このモチーフはtRNAのアンチコドンループに類似した幾何学的コンフォメーションをとる。すべてのU2 snRNAにはターミナルステムループ(ステムループIV)が存在する。このステムループは10–16塩基対のヘリックスと11ヌクレオチドのループからなり、ループ部分のコンセンサス配列は5'-UYGCANUURYN-3'である。 U2 snRNAは全てのsnRNAのなかで最も広範囲に修飾を受けている。こうした転写後修飾の正確な位置は生物種によって異なるが、U2 snRNAの修飾と生物学的機能には強い相関が存在することが示唆されている。修飾には、一部のウリジン残基のシュードウリジンへの変換、2'-O-メチル化、核酸塩基のメチル化、5'モノメチル化グアノシンキャップの2,2,7-トリメチル化グアノシンキャップへの変換が含まれる。こうした修飾の多くは分子の5'末端の27ヌクレオチドの領域内にみられる。
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