一次構造・塩基配列
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/03 17:04 UTC 版)
「フィブロネクチン」の記事における「一次構造・塩基配列」の解説
1983年、デンマーク・オーフス大学のトーベン・ピーターセン(Torben E. Petersen) らは、単量体分子量210-250 kDaのフィブロネクチンを、タンパク質化学の手法で一次構造を解析し、まだ半分(当時の推定アミノ酸残基数1,880個の内、911個)しか解析が終わっていなかったが、論文として発表した。3年後の1986年、ようやく、全一次構造を発表した。、 解析が半分しか終わっていないのに1983年に論文を発表したのは、前年、米国の研究室がタンパク質化学の手法で一次構造の一部発表していたこともある。そして、さらに重要なのは、その頃、簡便・迅速なDNAシークエンシングから一次構造を決定する手法が世界の研究室に導入され始めていたためである。つまり、フィブロネクチンの一次構造解明は、1983年頃、激しい競争下の先陣争いの最中だった。 実際、1983年、英国のオックスフォード大学のフランシスコ・バラレ(Francisco E.Baralle)研究室がcDNAクローンを分離し、DNAシークエンシングの一部を発表した。同年、米国・マサチューセッツ工科大学のリチャード・ハインズの研究室も、DNAシークエンシングから、フィブロネクチンの一次構造を発表した。 そしてついに、1985年、英国のオックスフォード大学のフランシスコ・バラレ(Francisco E.Baralle)研究室がフィブロネクチンの一次構造を発表した。
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