ヴェーダの宗教伝統における位置づけ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 10:14 UTC 版)
「ニヤーヤ学派」の記事における「ヴェーダの宗教伝統における位置づけ」の解説
「ヴェーダの宗教」も参照 9世紀にカシミールで活躍したジャヤンタ・バッタ(英語版)は、彼の著作において『ヤージュニャヴァルキヤ法典』(6世紀頃成立)に著されている学処の十四分類(ヒエラルキー)を念頭においていたうえで、戯曲『聖典騒動(英語版)』中の「聖典権威章」のなかで以下のように整理した。すなわち、 リグ・ヴェーダ(讃歌) ヤジュル・ヴェーダ(祭詞) サーマ・ヴェーダ(旋律) アタルヴァ・ヴェーダ(呪詞) スムリティ(マヌ等の法典類) イティハーサ(叙事詩)・プラーナ(古譚) ヴィヤーカラナ(文法学) カルパ(典礼学)シュラウタ・スートラ グリヒヤ・スートラ ジョーティシャ(天文学) シクシャー(音声学) チャンダス(韻律学) ニルクタ(語源学) ミーマーンサー(ヴェーダ解釈学)プールヴァ・ミーマーンサー ウッタラ・ミーマーンサー ニヤーヤ(論理・討論、ヴァイシェーシカ含む) であった。上記の通り、ジャヤンタは、ニヤーヤ学派はヴェーダの正統であり、論理の担い手として位置づけていた。だが、さかのぼること紀元前3世紀、マウリヤ朝の時代に書かれた『カウティリヤ実利論』(1・2・10)において「追察の学(英語版)」(形而上学的思弁)の座を占めていたのはサーンキヤ派・順世派・ヨーガ派の三派であった。なお、ジャヤンタの活動した時代、サーンキヤ学派はすでにその最盛期を過ぎていたようである。
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