ローマ皇帝を指して用いられた語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 08:46 UTC 版)
「ローマ皇帝」の記事における「ローマ皇帝を指して用いられた語」の解説
「プリンケプス」の語 「第一人者」を意味するラテン語で、その道において最も権威があると思われる者を指して用いられた。共和政時代から用いられており、オクタウィアヌスも自身に対して使用していた。英語のプリンス(Prince)やドイツ語のプリンツ(Prinz)の語源とされる。 「ドミヌス」の語 「主人」を意味するラテン語で、主に3世紀末以降に、ディオクレティアヌスやコンスタンティヌス1世らのような「強い皇帝権」を志向したローマ皇帝に対して呼びかける際に用いられた。この言葉の使用に対する感情には呼びかける側にも呼びかけられる側にも様々なものがあり、例えば1世紀のローマ皇帝ティベリウスは自身に対して「主人(ドミヌス)」と呼びかけた者に対して「私を主人と呼ばないでくれ」と返していたとされる。 「神聖なる(sacer, sacrum)」の語 3世紀以降に「皇帝の」の同義語として用いられた。例えば「神聖なる宮殿」「神聖なる寝室」といえば「皇帝の宮殿」「皇帝の寝室」を意味した。4世紀以降には「教皇の」を意味する sacred と「皇帝の」を意味する sacrum とが対になる語として用いられた [要出典]。 「不敗の(Invictus)」の語 三世紀以降皇帝の称号に冠されるようになった。これに類する用語として二世紀末以降の皇帝には「敬虔な」(神々や人々に対する責務を重んじること)「幸運な」(神々に護られていること)、「不敗の」(太陽(ソル)を含意し、元首の恒久的な軍事的勝利という基礎概念を主張するもの)という形容詞が称号付加された。
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