ロナルド・シア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 22:45 UTC 版)
「妖虫 (クトゥルフ神話)」の記事における「ロナルド・シア」の解説
20世紀のある日、小説家ロナルド・シアは、ブリチェスターの酒場でゴーツウッドの森にまつわる恐怖譚を聞く。話には曖昧な箇所が多く、シアは土地の者たちが恐れているのを馬鹿にして、軽率にも森に入ってみることにする。 日中であるにもかかわらず、霧にかすむ森の中には、何かが潜み徘徊している気配がある。シアは帰りたいと思いつつ、道に迷い、円錐塔にたどり着く。塔の表面には、不気味な彫像が彫刻されていた。5種の種族が彫られており、中でも最も多いのが昆虫の姿をした種族である。頭部が卵そっくりのノッペラボー種族は、昆虫族の奴隷であるらしい。やがて円錐塔の中から昆虫族が出てくる。昆虫族がいなくなったと安堵したところ、シアは自分の体に違和感を覚え、あいつが体内に入ったことを察する。そして昆虫族の記憶が、シアの脳内へと流れ込む。シアは、人間とはあまりにも異質な生物の歴史と記憶を、紙へと書き留める。 寄生者が活動を止めたことで、シアは虫が脳から出て行ったと錯覚し、円錐塔の中へと入ってみることにする。既に敵の思うがままに誘導されているなどとは疑いもしない。塔の中で、痴愚神アザトートの姿を象った偶像を見て、シアは恐怖のあまりに逃げ出す。昆虫族はアザトート解放を目論んでおり、さらに自分の脳内にはまだ虫が宿っている事実に気づく。このまま操られて次の犠牲者を探す肉人形に成り果てるであろう運命を悟ったシアは、自害することを決める。
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