歴史と記憶とは? わかりやすく解説

歴史と記憶

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 02:52 UTC 版)

歴史」の記事における「歴史と記憶」の解説

フランス社会学者モーリス・アルヴァックス(1877‒1945年)は記憶個人にだけでなく、それぞれの集団家族友人学校宗教的集団国民など)にも存在する考えた。アルヴァックスはこのような集合的記憶歴史記述対立するものと捉え歴史関心を持つのが過去であるのに対して集合的記憶は「現在の集団需要利益に応じて選択的かつ再構成的であるとした。 アルヴァックスは集合的記憶集団アイデンティティと密接にかかわっており、宗教上の伝説のようにフィクション混入することもあるのに対し歴史歴史家営々と積みあげた過去情報総体中立的であるとした。しかし、アルヴァックスのように歴史中立とする見解は、アライダ・アスマンなどから疑問視され「すべての歴史記述同時に記憶作業でもあり、意味付与党派性アイデンティティ確立という諸条件避け難く絡まり合っている」と指摘受けた。アルヴァックスの集合的記憶論は集合的記憶歴史の関係を排除する立場提唱されたものだったが、アライダ・アスマンはその集合的記憶論を応用しそれぞれ機能的記憶」と「蓄積記憶」に分けて互いに補完するものと再構成している。

※この「歴史と記憶」の解説は、「歴史」の解説の一部です。
「歴史と記憶」を含む「歴史」の記事については、「歴史」の概要を参照ください。

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