ルツェルン-シュタンス-エンゲルベルク鉄道De4/4形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/28 09:28 UTC 版)
「ツェントラル鉄道Deh120形電車」の記事における「ルツェルン-シュタンス-エンゲルベルク鉄道De4/4形」の解説
ブリューニック線のヘルギスヴィルで接続し、エンゲルベルクへ至っていたルツェルン-シュタンス-エンゲルベルク鉄道では、輸送量の増加、特にルツェルン近郊区間の粘着区間であるルツェルン - シュタンス間の輸送力強化への対応が必要となったが、同鉄道で従来から使用されていたBDeh4/4形電車の追加導入は同機種の設計が既に旧式化しており現実的ではなく、粘着区間専用の中古車を導入し、既存の客車・制御客車と列車を組成して運用することが計画された。イヴェルドン-サン=クロワ鉄道で廃車となったABe2/4 11-12形の譲受を検討したが、牽引力不足のためこれを断念し、HGe101形の導入により余剰となったDeh4/6 907号機を1991年2月1日に、Deh4/6 905号機を同年7月1日に譲受し、スイス国鉄のDeh4/6形からDe110形への改造と同時にこの2両も粘着式専用化・シャトルトレイン対応改造を実施することとした。 Deh4/6 907号機は一旦ほぼそのままDeh4/4 122号機として使用され、1991年6月に車体塗装のみルツェルン-シュタンス-エンゲルベルク鉄道仕様に変更している。その後1991年6月から10月にかけて、Deh4/6 905号機にマイリンゲン工場でスイス国鉄およびStadler Railにより粘着式専用化・シャトルトレイン改造を実施してDe4/4 121号機とし、その後同様にDeh4/6 122号機をDe4/4 122号機に改造して1994年4月より運用を開始している。 スイス国鉄のDe110形とは、両端の運転台とも改造が実施されている、正面下部の前照灯横の標識灯が左右共に追加されているなどの差異がある。 塗装は車体は赤をベースに正面窓周りが黒で車体裾部に白帯が入り、側面および正面左側の白帯部にLSEのロゴが、正面右側の白帯部に機番が入るものとなった。なお、その後ツェントラル鉄道塗装となった後も旧LSEのこの2両については白帯と正面の機番が残ったものとなっていたが、2010年には白帯と機番が撤去されて、正面窓周りの黒塗装の端部が斜めに処理されている以外は他の機体と同一の塗装となった。 元ルツェルン-シュタンス-エンゲルベルク鉄道のDe4/4 121号機、ツェントラル鉄道塗装、2010年まで車体中央に白帯と機番が入る旧LSE塗装をベースとした塗装であった、シュタンスシュタート駅、2007年 元ルツェルン-シュタンス-エンゲルベルク鉄道のDe110 021号機、ツェントラル鉄道塗装、正面手摺形状と標識灯配置が異なるほか、乗務員室側面窓後部の黒色部のデザインが旧LSE塗装のままとなっている、マイリンゲン駅、2013年
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