ラジオKDKAの開局と番組開発
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「フランク・コンラッド」の記事における「ラジオKDKAの開局と番組開発」の解説
1920年11月2日の20時、世界初の商業ラジオ放送局といわれるKDKAが放送を開始した。ピッツバーグ・ポスト社から入ってくる開票数字を広報部のローゼンバーグが読み上げ、速報と速報の間はレコード音楽でつなぎながら、真夜中過ぎまで続いた。当日の技術面はドナルド・G・リトルが仕切り、コンラッドは緊急事態に備え自宅の予備機(8XK送信機)の前で待機していた。受信機が設置された教会や会社幹部宅に大勢の人が集まりこれを聴いた。放送は大成功だった。 KDKAは一般リスナーを増やすために、講演中継、劇場中継、スポーツ中継など様々な番組開発を行った。また21:30の放送終了後、KDKAリスナーが時計の時刻を合わせられるように21:55-22:00の5分間、NAAのタイムシグナルを放送した。ある意味これが長波から中波への中継放送といえるかもしれない。またレコード演奏の放送ばかりだと、その音質は蓄音機で直接聴く方が良いため、ウェスティングハウス社従業員クラブの吹奏楽団による生演奏を織り交ぜることにした。さらに1921年12月から週刊番組ガイド誌の元祖である『Radio Broadcasting News 』を出版し、向こう1週間の放送予定番組とその聴きどころなどを紹介し、リスナーの拡大に努めた。 中でも大勢の人々の関心を集めた番組は、1921年1月2日の朝から始まった日曜礼拝中継で、この番組は「Church Services(礼拝)」と呼ばれた。ピッツバーグ市内の教会とKDKAのスタジオ間に敷設した専用線を経由して日曜礼拝を生中継したのである。その結果、礼拝に行きたくても体が不自由だったり、何かの都合で家を空けられない人などから、このサービスを絶賛する礼状が毎日束になってKDKAに届いたという。この「Church Services」がウェスティングハウス電気製造会社のラジオ受信機の売れ行きにはずみを付けた。
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