ヤマト1以前の電磁推進船研究開発概要
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1961年(昭和36年) W.A.Riceが電磁推進船のアイデアを米国特許出願。直流外部磁場型。液体金属用電磁ポンプ(例えば、USP2,686,474, Electromagnetic pump, 1954)からの発想。 1962年(昭和37年) O.M.Phillipsにより交流磁場型が提案された: 。 1963年(昭和38年) L.R.A.Doraghにより内部磁場推進装置が提案された。 1967年(昭和42年) S.Wayが直流外部磁場型の世界初の常電導コイルモデル船(EMS-1)を製作。超電導コイルを用いることで推進効率を向上できると結論した。 1976年(昭和51年) 神戸商船大学佐治教授のグループが世界で初めて超電導コイルを用いたモデル船SEMD-1を製作。直流外部磁場型(パネル方式)を採用し、船底にキール状の推進装置を持つ。全長1m、磁束密度0.6Tで約7.5E-2 Nの推進力を得た。SEMD-1は船の科学館本館にて展示されていた。 1979年(昭和54年) SEMD-1に続く2号モデル船ST-500が製作された。SEMD-1同様パネル方式の直流外部磁場型であるが、電極は船底に水平に並ぶ配置である。全長3.6m、700kg。磁束密度2T、電流65Aで最大推力15N、速度0.6m/sを得た。 1983年(昭和58年) 岩田(川崎重工業)らにより2000t半没水双胴船用電磁推進装置の仮想設計が行われた。直流内部磁場型として、磁束密度は現状の技術範囲の5T(現実モデル)と、超電導技術の進展を期待した15T(将来モデル)の2種。その結果、5Tモデルではプロペラ推進機に推進効率が及ばず、特殊用途の探索が必要との見解が示された。
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