モーガン・ダラー(1878年〜1904年、1921年)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 16:28 UTC 版)
「1ドル硬貨 (アメリカ合衆国)」の記事における「モーガン・ダラー(1878年〜1904年、1921年)」の解説
モーガン・ダラーは1878年より、1905年から1920年の期間を除き、1921年まで製造された。「1921年」の製造年が刻まれた硬貨が最も一般的であるが、一般に出回っていない希少な製造年やミントマークが入った、未使用の見本硬貨を扱う取引も多く存在する。このモーガン・ダラー硬貨は収集家の間で、リンカーン・セントに次ぐ人気がある。その大きなサイズやデザイン、そして造られたほとんどの年の硬貨がそれほど高額で取引されていないことで、高い人気を呼んでいる。また、硬貨の名称はデザインを担当したイギリスの彫刻家、ジョージ・T・モーガンに因んでつけられた。この硬貨には「VAM」と呼ばれる、特定の種類の硬貨があり、それを中心に集めている収集家もいる。このVAMのトップ100に位置づけられている種類は、収集の価値が特に高いものである。 製造された場所を表すミントマークは、裏側の花冠の下と「DOLLAR」の「O」の文字との間に刻まれている。 モーガン・ダラー硬貨の「王」とまで言われている硬貨は、ミントマークの無い(フィラデルフィア造幣局で打ち出された)1895年のプルーフ硬貨で、1万ドルまたはそれ以上の価格帯で売買される。その硬貨の希少性は最初はっきりと理解されておらず、またプレミアもそれほどついていなかったことから、実際に支払に使われていたものや傷のあるものが見られる。初期に製造されたモーガン・ダラー硬貨のほとんどは、「CC」のミントマークがついているカーソンシティ造幣所で造られたものであり、プレミアが付いている。ほかに希少な年の硬貨は「1892-S」「1893」「1893-O」「1893-S」「1894」「1894-S」「1895-O」「1895-S」「1902-S」「1903-S」「1903-O」「1904-S」で、使用済みでも状態の良いものであれば100ドル以上の価値が付いている。未使用の硬貨の多くは100ドルを超える価値があるが、珍しい製造年では無いものなど、超えないものもまた多くある。未使用でも一般的な製造年であれば通例20ドル前後の値が付くだけで、使用済みが8ドル・未使用が12ドルなどそれよりも安い値が付く硬貨も少なくない。 また硬貨に等級をつける団体などから高い評価をうけているモーガン・ダラー硬貨は、価格が変動しやすいなどの理由から「インベスター(出資者)」向け硬貨として考えられている。 「ベリー・ボタン(Belly button、ヘソの意)」ダラーと呼ばれるエラー硬貨も、シルバー・ダラー硬貨の種類の一つである。これは硬貨を打つ金型の欠陥によって、本来裏側のワシの絵に描かれている腹部に窪みが入ってヘソに見えることから名づけられた。
※この「モーガン・ダラー(1878年〜1904年、1921年)」の解説は、「1ドル硬貨 (アメリカ合衆国)」の解説の一部です。
「モーガン・ダラー(1878年〜1904年、1921年)」を含む「1ドル硬貨 (アメリカ合衆国)」の記事については、「1ドル硬貨 (アメリカ合衆国)」の概要を参照ください。
- モーガン・ダラーのページへのリンク