マキシム・コンツェビッチとは? わかりやすく解説

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マキシム・コンツェビッチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/26 09:21 UTC 版)

Maxim Kontsevixh
マキシム・コンツェビッチ
生誕 (1964-08-25) 1964年8月25日(60歳)
ソビエト連邦
ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国 ヒムキ
居住 フランス パリ
国籍 ロシア
研究分野 数理物理学
代数幾何学
シンプレクティック幾何学
トポロジー
研究機関 マックス・プランク数学研究所
カルフォルニア大学バークレー校
IHÉS
出身校 モスクワ大学
ボン大学
博士課程
指導教員
ドン・ザギエ
主な業績 ウィッテン予想の証明
コンツェビッチ不変量
影響を
受けた人物
アレクサンドル・グロタンディーク
主な受賞歴

オットー・ハーン・メダル (1992)
ヨーロッパ数学会賞 (1992)
ポアンカレ賞 (1997)
フィールズ賞 (1998)
クラフォード賞 (2008)
ショウ賞数学部門 (2012)

ブレイクスルー賞基礎物理学部門 (2012)
ブレイクスルー賞数学部門 (2015)
プロジェクト:人物伝
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フィールズ賞受賞者
受賞年:1998年
受賞理由:『曲線のモジュライ空間における交差数のウィッテン予想の証明、ノットの普遍的ワシリエフ不変量の構築、ポアソン多様体の形式的量子化等、数幾何学、トポロジー、数理物理学への貢献』

マキシム・コンツェビッチМакси́м Льво́вич Конце́вич, Maxim Kontsevich, 1964年8月25日 - )は、ロシア出身の数学者理論物理学者IHÉS教授。専門は代数幾何学微分幾何学トポロジー

モスクワ大学中退後、マックス・プランク数学研究所に招聘され、ボン大学で博士号を取得。博士課程指導教官はドン・ザギエ。1998年フィールズ賞受賞。

概要

1964年ソビエト連邦の東洋学者で、韓国研究の世界的権威レフ・コンツェビッチ英語版の下に生まれた。モスクワ大学に入学するも1985年に中退、学位を持たずモスクワ情報伝達問題研究所の研究スタッフとなった。研究所在籍中の1986年、個人的に数理物理学に関する論文を発表。これがドイツマックス・プランク数学研究所に注目され、3か月間の短期で招聘された。任期満了直前に、国際会議であるアルベイッタグン(ボン数学会議)に出席し、ウィッテン予想証明の枠組みを発表。同席していたマイケル・アティヤを含む著名な数学者らを驚愕させ、その後マックス・プランク数学研究所への招聘期間が長期に変更された。

1987年、ウィッテン予想の証明を完成。その後ボン大学で研究を継続し、ドン・ザギエの下1992年に博士号取得。同年にカルフォルニア大学バークレー校教授に任命され、1995年IHÉS常任教授となる。1998年フィールズ賞受賞。

業績に、ウィッテン予想の証明。つまり量子重力の二つのモデルが等価であることの証明や位相場の理論における貢献。結び目理論におけるコンツェビッチ不変量(完全な量子不変量として期待されている。)の構成、一般のポアソン多様体の変形量子化、行列型エアリー関数の構成、量子コホモロジー環の定式化、モチーフ的ガロア群における貢献、オペラドの再発見、シンプレクティック幾何学の非可換化、モチーフ積分、モチーフ測度の創始、安定曲線や安定写像のモジュライスタックの超弦理論への応用、ホモロジカルミラー対称性予想の提起、カラビ-ヤウ多様体に対する平坦構造(フロベニウス構造)の構成、リジッド解析幾何学のミラー対称性への応用。ヤコビヤン予想をディクシマー予想に帰着させた。Cubic K3曲面におけるホモロジー的ミラー対称性予想を解決がある。

関数体上のラングランズ予想の高次元化やヴェイユ予想の高次元化を提唱した。

ドリーニュ61歳記念カンファレンスでは非可換モチーフについて講演した。

略歴

受賞歴

関連項目





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