マウンテンバイク類形車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 08:44 UTC 版)
「マウンテンバイク」の記事における「マウンテンバイク類形車」の解説
マウンテンバイクルック、マウンテンルック車または単にルック車とも呼ばれるマウンテンバイク風自転車。日本ではマウンテンバイクが定着した1990年代から出回る様になり、折り畳み自転車からも該当製品が現れている。 有名スポーツ自転車ブランドから出ていた製品には、軽量化や舗装路に対応したパーツに変更されておりマウンテンバイクとしての使用は想定されていないことを前提に車体に悪路走行不可である旨を指摘するステッカーが貼られていたが、その後はクロスバイクなど別ジャンルとして販売されている。 無名のメーカーから出ている製品は、マウンテンバイクの外見に似せただけの一般道での使用を前提とした廉価品である事が多い。また、悪路走行不可のステッカーも貼られていないことも多い。 上記の有名スポーツブランドがこのジャンルの自転車をクロスバイクとして明確に分類した後は、全体として小売価格を抑えるために安価な材料・部品を多用した作りのものがほとんどである。本格的なスポーツ車に比べると鉄製部品の割合が高い。機能性よりも見た目・コストを重視した設計である。 下に例示した写真のものは、フレーム・ハンドルバーからフォーク(サスペンション)、そして通常は真鍮製のスポークニップルに至るまで全て鉄製のため、車体重量で20kg近くに達している。また、樹脂製のVブレーキを使用したものも存在する。アルミフレームなどを採用したルック車も販売されているため品質も車体によって様々である。 この種の自転車はその基本的な作りとして、スポーツ車としてのパーツを普通には装着できず、また仮にパーツを装換したとしても、基本構造であるフレーム等が悪路走行等に耐えるようには作られていないため、装換したパーツ本来の性能を発揮する事も難しく、スポーツ車としての使用には耐えない。 日本工業規格JIS D 9111:2005(自転車 - 分類及び諸元)では「スポーツ車」の一種として「専ら一般道路での乗用を意図した自転車でマウンテンバイク、BMX車に外観の似た類形車(ルック車)」とマウンテンバイク類形車を定義しており、分類上もマウンテンバイクの属する「特殊自転車」ではなく「一般用自転車」となる。 「ルック車」という用語はマウンテンバイク以外のスポーツ自転車にも使われるようになったが、そもそもの分類が使用目的に対して強度不足であるものをルック車と呼んでいる。そのため、十分強度を満たしている安価な自転車をルック車とするのは間違っている。 国際自転車競技連合(UCI)の承認を受けていない自転車をルック車という考えもある。 マウンテンバイク類形車 各部にはハードな使用に耐えるものではない旨の注意書きステッカーが貼られている。部品はいわゆるシティサイクル用の部品と共通なものが多い。
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