ホーリー・ファイバーとは? わかりやすく解説

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ホーリー‐ファイバー【holey fiber】

読み方:ほーりーふぁいばー

光ファイバーの一。光を通すコア周囲複数空孔囲んでいるものを指す。空孔空気と同じ屈折率をもつため、コアからの光を反射して閉じ込める効果がある。光ファイバーの屈曲対し、光の漏洩(ろうえい)が少ないという利点がある。空孔構造ファイバー


ホーリーファイバ

別名:ホーリーファイバー,ホーリー光ファイバ空孔構造ファイバ空孔構造光ファイバ
【英】Holey Fiber

ホーリーファイバとは、光ファイバ一種で、光の通り道光導波路)となる中心線周り複数の穴空孔)で囲まれ構造となっている光ファイバのことである。

ホーリーファイバは「空孔構造ファイバ」の一種である。その最大特徴は、線の折り曲げに強いことである。

光ファイバは、「コア」と呼ばれる心線を「クラッド」と呼ばれる周辺素材包んだ構造になっているコア部分ガラスのような屈折率きわめて高い素材でできており、クラッドを鏡のように光反射のための素材として用いることによって、コア内に閉じ込められた光が内側反射しながら伝送するようにできている。

従来光ファイバでは、素材石英ガラスなどが用いられている。これは光ファイバ内部における光の漏洩発生しやすく、少し曲げただけでも光が漏れて通信品質低下してしまうという難点持っていた。(光ファイバ一定上の角度曲げられ場合、光が反射して前進するために必要な入射角確保することができなくなり信号途切れてしまうことになる)。このため配線工事の際にも現場で配線取扱いの際にも、光ファイバ取扱いには最新注意要した

ホーリーファイバは、光ファイバクラッドに「空孔」と呼ばれる空洞設けコアを囲むように配置した構造持っている空気クラッド素材よりも屈折率が低いので、光の反射率が向上しクラッドコアとの屈折率差を増大させる効果生んでいる。光を閉じ込める効果強化され従来光ファイバ比べてはるかに高い光の保持率を可能にしている。

またホーリーファイバは、空孔大きさ、数、配列などを工夫することによって多様な光学的特性与えることができる長所持っている例え配線曲げによる光損失限りなく低減したりすることや、光の波長範囲極めて広くすることができる。波長範囲広くする構成では、従来光ファイバ100倍から1000倍にも及ぶ(「兆ビットクラスの)大容量伝送実現可能になるといわれている。

光ファイバ大量データ一度伝達することが可能な素材である。情報通信社会支える最も重要なインフラひとつとして光ファイバ基幹ネットワーク中心として広く利用されている。需要拡大続けており、最近では個々エンドユーザーの家まで直接光ファイバで接続するFTTHFiber To The Home構想実現動き着々と進んでいる。その中で扱いやすさと大容量伝送実現するホーリーファイバは、次世代インフラとして大い期待されている。

ちなみにホーリーファイバの英語表記は「Holey fiberであって日本語直訳すると「穴の開いた繊維」となる。(「聖なる」を意味するholy」ではない)。


参照リンク
低曲げ損失ホーリーファイバ - (株式会社フジクラ
高機能ホーリーファイバの開発 - (日立電線株式会社


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