ヘビの鱗と社会・文化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 08:21 UTC 版)
「ヘビの鱗」も参照 ヘビは様々な文化と宗教において題材として取り上げられ、世界中で畏怖と魅惑の対象となってきた。ガボンアダーなどの鱗に見られる鮮やかな模様は、人に嫌悪感をもよおさせることもあれば、人の心を魅了することもある。人類は先史時代からこうした模様に畏敬の念を抱き、さまざまな絵画や造形物に蛇鱗の模様を採り入れてきた。恐怖や興奮に関する心理学研究では、鱗がヘビのイメージの重要な要素であることが示されている。 蛇革は、その網目状や格子状の精巧な繰り返し模様が愛され、財布やバッグ、アクセサリーなどの多くの革製品の製造に用いられてきた。琉球王国発祥の伝統的な弦楽器三線には、胴にヘビの皮を張っていることもよく知られている。しかし、蛇革の頻用は乱獲をともない、ヘビの個体数は危機的状況にある。現在、一部のヘビの取引については、1973年成立のワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)によって国際的な規制がかかっている。多くの国の動物愛好家は人工蛇革による代用を促進しており、これはエンボス加工された皮革、模様入りの布地、プラスチック、その他の素材から容易に製造できる。 ヘビの鱗はアクションゲームにおいてしばしばとりあげられる。1982年のSF映画『ブレードランナー』では、ヘビの鱗が謎解きの手がかりとして描かれた。また、大衆小説や若者向け小説にも登場し、J・K・ローリング「ハリー・ポッターシリーズ」では、ポリジュース薬を調合するための材料としてブームスラングの乾燥した皮が使用される。
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