プログラム‐ばいばい【プログラム売買】
プログラム売買
本来は、市場が急落した時に保有株式の値下がりリスクを軽減させるために用いられている売買システムですが、相場全体が弱気に転じると、売りが売りを呼んで市場の大暴落につながる恐れが出てきます。基本的には、現物株式の株価が下落した時に、ポートフォリオに組み込まれている株価の値下がりリスクを回避するために、株価指数先物などを売却するという指令が下されますが、これによって先物の価格が下落すると、やがては現物株式の下落へと跳ね返り、さらに現物株が値下がりすることで先物が売却され……、というように、連鎖的な現物株式の暴落を招くことになります。1987年のブラック・マンデーは、このプログラム売買を発端に、株価の暴落を招いたと言われています。
アルゴリズム取引
別名:プログラム売買,アルゴリズムトレーディング,アルゴリズムトレード
アルゴリズム取引とは、オンラインの証券取引において、コンピュータが株価の上下変動や売買株数などを分析し、自動的に発注を行う取引形態のことである。
アルゴリズム取引では、あらかじめプログラムされたアルゴリズムに基づき、コンピュータが最適なタイミングや発注数を割り出し、発注を繰り返す。発注はミリ秒レベルで行われ、数十の銘柄を同時に発注することもできるなど、人間が行うよりもはるかに迅速、かつ機械的である。
アルゴリズム取引は米国で広まり、2000年代以降、日本でも普及しつつある。東京証券取引所(東証)が2010年に稼動を開始した取引システム「アローヘッド」も、注文処理速度の向上など、アルゴリズム取引により適したシステムとなっている。
プログラム売買
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/26 15:04 UTC 版)
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プログラム売買(プログラムばいばい、英: program trading)とは、一定のルールに従った取引を行うため、あらかじめ設定したコンピュータ・プログラムに基づいて行う売買のことである。東証の定義では一度に25銘柄以上に受発注をおこなう売買のことで、インデックス売買、バスケット売買と同義としている。
概要
プログラム売買は電算機を使用して、一定の売買ルールをプログラム化することで、市場価格の変化に応じて、機械的・自動的に売買判断を下す。東証ではインデックス(バスケット)売買にかかるものを「プログラム売買」として全市場参加者から情報を提出させ、毎週第三営業日に公表しているが、一般には銘柄数に関わらず、市場データを与件として獲得し自動で発注をおこなう電算システムそのものを指す。
プログラム売買の対象は、現物株式から株価指数先物、オプション等のデリバティブまで様々であるが、どのようなルールを構築するかにより、無数のバリエーションが存在する。また情報入手から、判定、発注までの処理速度が速いことから、他の市場参加者に先駆けて約定を取ることが可能になるというメリットがある。
バリエーションの一例
たとえば、理論価格と市場価格を比較するようなルールを構築しておくことで、裁定取引を最適なタイミングで行えるようになる。しかしながら、プログラム売買を用いることで、感情を排除した意思決定を行えるようになる反面、市場が急落すると「下げ幅を増幅させる」というリスクも存在する。たとえば、現物株が下落した場合に先物を売却するようなルールを設定しておくと、現物株の急落が先物の下落を呼び、先物の下落が現物株の価格に跳ね返るという、悪循環を生み出す可能性がある。
裁定取引用途としては、現先スプレッドを狙うために先物市場の情報を獲得して現物株(日経225銘柄など)に受発注をかけるものがある。
ウェブ上の新聞サイトなどに掲載されているニュースを収集し、記事を元に自動的に売買を行うプログラムも使用されている。この種のプログラムが6年前のユナイテッド航空破産申請を報じた記事を元に誤って売買を行ったことにより、同社株価が76%急落するという事件が2008年9月8日に起きた[1]。
個人投資家向けには、ネット系証券会社がサービス提供している逆指値注文やリレー注文サービスも、特定のIF条件(価格変動)を元にしたプログラム売買である。
その他、仕手筋など不正な市場参加者が、株価を操作する目的で導入するプログラム(仕手プログラム)などが存在する。
ブラックマンデー
1987年におきたブラックマンデー (ニューヨーク証券取引所の暴落をきっかけとした世界的な株安) では、プログラム売買による連鎖反応的な売りも株価暴落を加速させた理由の1つと言われている。
関連項目
脚注
出典
- ^ Clint Boulton、「GoogleによるUAL株価暴落」で浮き彫りになったWeb巡回ボット問題、ITmediaアンカーデスク、2008年9月12日付、2008年10月5日閲覧。
「プログラム売買」の例文・使い方・用例・文例
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