ブローバックモデルガンの誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 15:28 UTC 版)
「MGC (トイガンメーカー)」の記事における「ブローバックモデルガンの誕生」の解説
1965年、複数のモデルガンメーカーが乱立する中で先駆者であるMGCはまたもや画期的な技術を世に送り出した。ブローバックモデルガンの誕生である。 実銃のブローバックは弾丸の発射を前提とする力(作用・反作用)を用いるために、弾の飛ばないモデルガンでは実現ができない。当時、海外の映画で使用されるプロップガンは、銃身内径を狭窄するチョークホールという構造で、空砲の撃発時に発生するガス圧によるブローバックを実現していた。安全性を重んじるMGCは多量の火薬を必要とするこの方法を善しとせず、自動車等のエンジンの内部構造からヒントを得たデトネーター式ブローバックを完成させた(小林氏が、MGC近くにあった工事現場のディーゼルハンマーからヒントを得たと言う説あり)。 チャンバー内に設けた細長い棒状の前撃針はデトネーターと名づけられ、エンジンのピストンに相当する。空薬莢型のカートリッジには紙火薬を数粒入れ、こちらはエンジンのシリンダーに相当する事となる。狭い空間で発生する発火時の圧力はモデルガンの遊底を動かすには十分なエネルギーとなり、ブローバックが可能となった。この機構はシュマイザーMP40にまず搭載され、発売された。 既に発売中であったスタンダード(非ブローバックの事)モデルガンMGC ガバメントに通称もmmガバ)、MP40カートリッジを使用するブローバック版が後に追加販売された。以降、ベレッタM1934、S&W M44オートブローバックを前提とした設計のモデルガンも発売されるようになった。ただし、この頃のブローバックモデルガンは作動させるためにはある程度の技術が必要とされ、M44などオートではMGCの他製品を購入したユーザーでなければ発売しない等の措置が取られた。ステージガンとしてMGCガバメントBLKは試作モデルを映画関係に貸出していた。
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