パターン解析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/09 16:04 UTC 版)
詳細なパターン解析ができないような場合 3に行く。そうでなければ、下記のパターン解析を行う。 カーブバンド シアーバンド 眼(Eye)パターン 中心の濃密域(CDO) パターン 中心付近の密集域 パターン 注 意:4は可視画像に適用5は赤外画像に適用1.2.3は可視・赤外共通(基準に注意) 2A.曲率を持った雲域の解析(CBO)眼が明瞭に出来ていない熱帯低気圧では、発達に伴って、中心に向かってスパイラル状の雲域(バンド)が形成される。中心を決定したら、スパイラル定規をあてがって、雲域が全周を1として、どの程度存在するのかを割り出す。この割合からパターン分類表に従って、適合するパターンの番号を決定する。割合を求めるとき、赤外強調画像では、略号MGより冷たい雲域の割合で求める。可視の場合は、積乱雲の集団が巻雲を伴って帯状に存在する範囲で決定する。シアーパターンでは、下層に観られる渦の中心(LLCC)との距離で判断する。 2D.眼の解析(Eye Pattern)中心付近に雲が集まり出すと、やがて熱帯低気圧特有の眼が現れる。強調処理した画像では、眼が形成される頃に中心付近で温度上昇が見られる。そこで眼の発現を判断、温度スケールを求める。また周辺の雲がOWよりも冷たい雲域があれば、その大きさも同時に計測する。両者を差し引きし、パターン分類表にある大きさと温度が一致するパターン番号(E No)を求める。E,Eadjの値は、図2を参照されたい。この値から両者の値が一致する場所の数値(E Adj)を求める。得られたらCF(Cloud Feature)を計算式で求める。 CF = (E No) + (E Adj) この結果からCFの値を得る。これだけではダメで、バンドのパターン分類が必要となる。これは、熱帯低気圧の発達過程で、完全な渦巻きではなく、腕が伸びることで発達を促進する場合があるからである。後述するMETよりもパターンの識別は、赤外強調であれば、MGよりも冷たい雲で構成され、DGよりも高い温度場が、中心に向かって入り込んでいるパターンを、パターン識別表から値(BF)を求める。これらの値から、DT(データT番号)を次の式で求める。 DT = CF + BF 2E.中心付近にある雲密集域からの解析 (Embedded Centre Pattern)中心付近では極度に積乱雲が密集することがある。この領域の温度と平均的な大きさ(直径)から勢力を判断する。眼が存在していない、あるいは存在しても極めて小さかったり不明瞭な場合には、眼の解析と併行して雲密集度から解析を行う。解析はパターン表(図3)より求める。このパターン表の値(CF)と、BFの値を計算してDT(データT番号) DT = CF + BF を得る。 図1 カーブバンド、シアーパターンから解析して、値を出すためのパターン対照表 図2 眼周辺の雲と眼の中心温度から値を出すための対照表 図3 雲の密集域から値を出すための対照表
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