パイロンレーサー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 10:17 UTC 版)
「ラジコン模型航空機」の記事における「パイロンレーサー」の解説
パイロンレーサーは、小型のプロペラ式飛行機で、2本または3本または4本のパイロン(塔)を周回して競走する。速度は240km/時に達し、視認が困難になる場合もある。そのため、もっと遅い機種で競技を行う場合もある。パイロンレースはアメリカが発祥で、各国に拡散し、いくつかの機種・競技級に発展した。アメリカの規格は、Q500級(424級またはAPRA級、並びに428級)とQ40級である。 424級は入門規格である。同級の主翼面積は32平方dm(500平方インチ)で、キットは200ドル以下で買える。搭載エンジンも100ドル以下だから割安であるが、うまく操縦できれば性能は悪くない。APRA級は424級の一種であるが、もっと強固にするために特別ルールが追加されている。 428級は、424級と外観は似ているが、エンジンの性能と機体の構造が異なる。機体は基本的にはファイバーグラス製で、特に荷重がかかる部分は複合素材で補強されている。主翼は、重量を軽減するために中空となっている。機体の最少重量は規定されているから全重量を軽くすることは出来ないが、重量を重心近くに集中させれば運動性が向上して正確に操縦できるから、このような末端・周辺部の重量削減が行われる。428級も、424級と同じ40エンジン (6.5CC) を使うが、より高価なもので、質の高い燃料で高回転・高出力を発揮する。ネルソン社のエンジンが多く、最高速度は290km/時に達する。 Q40級は、最高級のパイロンレースで、実物のレーサー機を縮小した同じ形の機体で行われる。Q500級のように単純な外形ではなく、より空力的に洗練されていて、翼面積も小さい。428級と同じくネルソン社のエンジンを使うが、もっと高速にチューンされていて、プロペラも小径である。Q40級の加速は428級より劣るが、機体の抵抗が小さいので最高速度は320km/時と上回り、旋回中も速度を保つことが出来る。Q40級は翼面積が小さいので、エネルギーを保つためには大きな半径でパイロンをまわらなければならない。従って、速いけれども飛行距離は長くなり、小回りの利く428級とくらべてパイロンを10周する時間に大差はない。
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