バルト海方面
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 19:43 UTC 版)
バルト海でのドイツ・フィンランドの最優先事項は、有力なソ連バルト艦隊を封じ込めて無力化し、バルト海の航行安全を確保することであった。次に、ハンコ半島のソ連軍に対しては、封鎖するだけで当面攻略作戦は行わない。防空力が弱いフィンランドにとっては、エストニアから飛来するソ連軍爆撃機による空爆が大きな問題であった。 開戦とともにドイツ空軍とフィンランド海軍は機雷敷設を徹底して行い、ソ連艦隊はタリン、クロンシュタットなどに封じ込められてしまった。ソ連軍爆撃機対策には、ドイツ空軍戦闘機隊がフィンランドに派遣された。 ハンコ半島にはソ連軍2個旅団相当が籠もっていたが、ソ連側に攻勢意図はなく持久防衛の方針であった。しかし、9月にドイツ北方軍集団がレニングラードの包囲を始めるに及んで、ハンコ半島を保持している意味は無くなったので、ソ連軍はハンコ半島から撤収することを10月に決めた。11月4日から、ソ連バルト艦隊による撤収作戦が行われた。ドイツ・フィンランド軍による積極的な撤収阻止作戦はなかったが、ソ連軍艦艇の数隻は触雷により沈没して相当な損害を出した。ハンコ半島は12月4日にフィンランド軍により奪回された。
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