バルコ・レアーレ・ディ・カルミニャーノ DOC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/18 04:35 UTC 版)
「カルミニャーノ (ワイン)」の記事における「バルコ・レアーレ・ディ・カルミニャーノ DOC」の解説
カルミニャーノ DOCGのワインよりも比較的若飲み向けのワイン用に、バルコ・レアーレ・ディ・カルミニャーノという名称のD.O.C.が1994年に設けられた。「バルコ・レアーレ (barco reale) 」の名は、現在の生産地域のほとんどがかつて壁で囲われたメディチ家の狩猟用保全区域であったことに由来する。barcoは現在のイタリア語のparcoに相当し、barco realeは英語のroyal parkを意味する。 現行の規定で扱われているのはロッソ(通常の赤ワイン)とロザート(ロゼワイン)の2種類である。どちらのワインも、使用するブドウ品種の規定はカルミニャーノ DOCGのものと変わらない。ただし1ヘクタール当たりのぶどうの最大収量や最低アルコール度数などの基準は異なる。また、カルミニャーノ DOCGにおいて必要とされる木樽での熟成過程も、必須にはなっていない。 ロザートは現地において伝統的に「ヴィン・ルスポ (Vin Ruspo) 」の名で知られている。この名称は、メッツァドリア制(トスカーナにおける分益小作制)における慣行に由来する。収穫されたブドウは一度木製の大桶に集められ、翌日ワイナリーに送られていたのだが、できるだけ多くの房を桶に押し込むため、桶の底に一定量のムストができていた。ワイナリーに送られる前に小作人は大桶から1〜2デミジョン分を抜き取ることが慣行となり、権利となっていった。そこからvino rubato(盗まれたワイン)やvino ruspato(野放しになったワイン)がVin Ruspoの語源になったといわれている。
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