ハイスコアに関するエピソード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 16:36 UTC 版)
「アウトラン」の記事における「ハイスコアに関するエピソード」の解説
このゲームにはハイスコア集計に影響を与えた裏技として、プレイヤーがエンジンギアチェンジを連続して行うことで、自車がコースから外れても速度が低下しないという現象を人為的に発生させる、俗に「ギアガチャ」 と呼ばれる行為が有名である。ギアガチャの習得は多少のコツは要るがさほど困難なものではなく、通常のプレイではありえない大胆なショートカットを行う事が可能となる。しかしプログラミングのバグを利用した開発スタッフが想定していない技なので、セガ社員・片桐大智が後年受けたインタビューによると、挙動部分のプログラマースタッフに当時「ギアガチャ」の話を振ったところ苦い顔をしたという。 これを用いた走法が発見・使用されると、それまでの全国集計ハイスコアランキングが一変した。そしてこの技が雑誌『ゲーメスト』や『マイコンBASICマガジン』などで紹介され、波打ち際や、コーナーイン側の障害物の更にイン側を最高速で走るという(普通のプレイしかしたことのない人には)衝撃的な画面写真と共に、全国のゲーマーの間に広まって行った。 さらに、スタート直後とクラッシュからの再発進時に車両の回転数を合わせて発進と同時にアクセルを踏み込み、前述のギアガチャと絶妙なタイミングで組み合わせると最高速が通常を超え「294 km/h」になるという裏技も発見された。前述の「ギアガチャ」のようにグラベルに乗る手前と乗った後で行うだけでなく、ターマック上でもギアガチャを継続的に行えば294km/hは維持できるという。成功にはかなりシビアなタイミングが必要であったが、上手くいけばゴール時に残るタイムがそれまでのものとは比較にならないほど多くなり、ゴール時のタイムボーナスが加算されればハイスコアも必然的にアップする。技の存在を知ったプレイヤーは事故を起こすかゴールするまでの間を常に「ギアガチャ」と組み合わせて行い、記録は更に塗り替えられていった。 後年の家庭用ゲーム機に移植された版では、全く再現されなかったり、ほぼ再現可能にしてあったりと、まちまちになっている(一例としてセガサターン版では1ヶ所だけ再現されていない。3DS(『セガ3D復刻アーカイブス』収録版)・Switch版では完全再現されている)。 なお、これらギアガチャ系の裏技をオリジナルのゲーム筐体で行うことはパーツに著しいダメージを与えるため、プレイさせる側(ゲームセンターの経営者など)にとっては好ましいものではなかった(「ガチャ禁止」というルールをプレイヤーにお願いした店もあった)。
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