ニューファンドランドの人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 14:12 UTC 版)
「ニューファンドランド島」の記事における「ニューファンドランドの人々」の解説
ニューファンドランドが大英帝国の自治領であった頃、カナダなどとほぼ同格の自治権を所有しており、法的には「独立国」といってもいい存在であった。ただカナダのように自治権を完全なものにすることはなかったが、この「国家」としての経験や、カナダの他の州に比べて民族的に均一性が高い点、独自の歴史や独自の方言などから、「ニューファンドランダー」たちには強烈な「ニューファンドランド人」としてのアイデンティティがあり、今でも「カナダ人ではなくニューファンドランド人」という意識を持つ者は多い。ただ、カナダからの再独立を求めるまでの動きはなく、ニューファンドランドは「州」と「国」の間を揺れ動いている。 ニューファンドランド人に対するカナダ他地域など外部のイメージは、ポジティブなものでは、親しみやすい・外来者を歓迎する・活発・家族を大切にして勤勉に働く、などがある。カナダ本土など、北米各地では家族の生活を楽にするためにニューファンドランドからの出稼ぎ者が多く肉体労働に就いている。 州の旗はニューファンドランドの芸術家クリストファー・プラット (Christopher Pratt) がデザインしたもので、1980年5月28日に正式に適用された。ラブラドール地方には、1973年にラブラドール・サウスの立法議会の元メンバーだったマイク・マーティンがデザインした独自の非公式の旗がある。また、19世紀に作られた「ピンク、白、緑」の三色旗が島の非公式なシンボルとしてある。この非公式三色旗は20世紀まで航海時にも掲げられていた。この三色はイングランド人、スコットランド人、アイルランド人というニューファンドランドの主な民族的・宗教的集団の連合をシンボル化したものであった。この旗は旅行者からアイルランドの国旗と間違えられつつも、今も多くの家庭の軒先に掲げられている。長年忘れられていた非公式旗の人気は近年ますます高まり、土産物屋の商品に使われたり、ファッションでもニューファンドランド人のアイデンティティを強調する場合によく使われる。
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