ナハ20形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 02:50 UTC 版)
1958年(昭和33年)に製造された定員64名の2等座席車。回転式クロスシートを装備しているが、当初は車両基地などでの転換を想定したもので、構造上車端から順番に回転させる必要があり、乗客が任意に回転させることは不可能であった(後に改良)。座席部分の床はナロ20形と同じ理由で100 mm高い。客室の固定窓化で立売りの駅弁などが利用しにくくなった乗客への対策と、食堂車を補助する観点から、国鉄としては初の売店設置車両となり、弁当・土産・新聞などを販売した。構造的にはショーケースカウンターとその向かいに電気式ジュースクーラーならびに物置を配置した。また、ホームから物品搬入の便を図るため、側面には業務用扉が設置された。 1・51・52の3両が製造されたにとどまり、「あさかぜ」の後には1964年(昭和39年)運転開始の「はくつる」に連結された。運用移管により1966年(昭和41年)に尾久客車区に転出、その後1968年(昭和43年)に青森運転所に再転出し「ゆうづる」で運用されたが、東北方面においても昼行特急列車網の整備などによって座席車を利用する旅客が減少したことから、1970年(昭和45年)8月に運用を終了した。 1971年(昭和46年)にナハネ20 510 - 512に改造され、形式消滅した。
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