ナショナリズムと政治
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/12 21:50 UTC 版)
「インドのナショナリズム」の記事における「ナショナリズムと政治」の解説
インドの最大政治団体であり、45年にわたって与党として政権を運営してきたインド国民会議の政治的な主張はマハトマ・ガンディーとジャワハルラール・ネルー、そして彼らに連なるネルー・ガーンディー・ファミリーに依存しており、インド独立以来ネルー・ガーンディー・ファミリーが実権を握ってきた。 1970年代前半までインド国民会議はインド独立運動成功の恩恵を受ける形で政権を運営しており、インドの自由、民主主義、統一を守ることに対してはネルーの時代と同様の主張を繰り返している。ムスリムはネルーが示した宗教教育分離主義を擁護するインド国民会議の支持者である。対照的に、インド人民党はより積極的なナショナリズムに根ざした主張を展開してきた。インド人民党はインドの文化と遺産を守り、インド人口の多数を占めるヒンドゥー教徒を守る政策を模索しており、このことが近隣の脅威となっている中国やパキスタンに対する国境線への積極的な軍事防衛強化といったナショナリズムと結びついている。 宗教的な主張をしている政党としては、シク教徒が多数を占めるパンジャーブ州に基盤を持つアカーリー・ダルや、マハーラーシュトラ州においてマラーター王国におけるシヴァージーのようにヒンドゥトヴァを支持するシヴ・セーナーがある。アッサム州では、アソム人民会議が第一党であったものの2011年の選挙で惨敗を喫し、アソム連合解放戦線(英語版) (ULFA) がアソム人のナショナリズムを代弁する形となっている。タミル・ナードゥ州ではドラヴィダ人協会 (DK) から生まれたドラーヴィダ進歩党 (DMK) や全インド・アンナー・ドラーヴィダ進歩党 (AIADMK)、労働者党(英語版) (PMK)、ドラーヴィダ復興進歩党(英語版) (MDMK) が主要政党となっている。 カースト制度からの解放運動を行なっている政党としては、ウッタル・プラデーシュ州とビハール州のようなインド北部の人口の多い州において不可触民 (現在の指定カースト) やヒンドゥー教徒のような貧困層より支持を受けている大衆社会党やラルー・プラサード・ヤーダヴ(英語版)の政党がある。ほぼ全てのインドの州に州土着の人々の文化からの支持のみを目的として政治主張を展開する地域政党がある。
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