トリハロメタンと浄水器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/06 00:08 UTC 版)
「トリハロメタン」の記事における「トリハロメタンと浄水器」の解説
トリハロメタンは、短時間の煮沸でも除去できず、逆に短時間の煮沸はトリハロメタンを増加させるというデータをあげて危険性を煽り、数十万円の浄水器等を売り込む商法が見受けられる。このような浄水器の購入を検討する場合には、次のようなことをよく勘案する必要がある。 日本の基準値はWHOの基準値より厳しく、煮沸しても生成される量はごくわずかである。 沸騰直後にはトリハロメタン濃度が一時的に増加するが、3分以上の沸騰により濃度は半減、10分の沸騰でほとんど揮発して消失する。 業者が使う検査キットは、厚生労働省の基準をはるかに下回っても危険であるように思わせる可能性が高いこと。 上水道水中のトリハロメタンの数値は、既に厚生労働省基準の数分の1以下もしくは測定レベル以下となっているケースが多く、煮沸で数倍に増えたところで人体に大きな影響が出るとは考えにくいこと。 人間が日常的に摂取、被曝している物質の中にも発癌性が確認または疑われるものが多数あり、仮にトリハロメタンによるリスクを除去したとしても、それは全体的な健康リスクの一部であること。 浄水器カートリッジの供給が途絶え、浄水器の価値が著しく低下する可能性があること。 浄水器に用いられる抗菌剤によるリスクの方がトリハロメタンによるリスクよりも上回る可能性があること。 == 出典 ^ 井村 伸正、渡部 烈 編集 『弟4版 衛生薬学 - 健康と環境 -』 p.306 丸善 2008年2月10日発行 ISBN 978-4-621-07953-9 ^ a b 『考える衛生薬学』菅野 三郎、福井 昭三 監修、廣川書店、2005年9月1日、第3版、671頁。ISBN 4-567-47053-2。 ^ 『新しい衛生薬学』植松 孝悦、小野嵜 菊雄、小嶋 伸夫 編集、廣川書店、2006年4月1日、第6版 修正版、246頁。ISBN 4-567-47116-4。 ^ 日本国 厚生労働省健康局水道課 水道法関連法規等 (2006年7月時点) ^ 水道水やプール水に含まれるトリハロメタンについて 蓬莱茂希 p.14
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