ディオファントス方程式
(ディオファントス問題 から転送)
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ディオファントス方程式(ディオファントスほうていしき、Diophantine equation)とは、整係数多変数高次不定方程式である。文脈として、整数解や有理数解を問題にしたい場合に用いられる用語であり、主に数論の研究課題と考えられている。古代アレクサンドリアの数学者ディオファントスの著作『算術』で、その有理数解が研究されたのにちなんだ名称である。
定義
ディオファントス方程式とは、整係数多変数高次不定方程式
ディオファントス問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 05:11 UTC 版)
「解析的整数論」の記事における「ディオファントス問題」の解説
詳細は「ディオファントス問題(Diophantine problem) 」を参照 ディオファントス問題(Diophantine problem)は、多項式の方程式の整数解に関係する。ディオファントス問題のテーマは、解の分布の探索、すなわち、高さや「サイズ」といった測度に従って解を数えることである。 重要な例は、ガウスの円の問題(英語版)(Gauss circle problem)である。この問題は、 x 2 + y 2 ≤ r 2 {\displaystyle x^{2}+y^{2}\leq r^{2}} を満たす整数点を求める問題である。幾何学的なことばで表現すると、平面の原点を中心とする半径 r の円が与えられると、円の内部か円周上には整数格子点がいくつあるかという問題である。答えが π r 2 + E ( r ) {\displaystyle \,\pi r^{2}+E(r)\,} (ただし r → ∞ {\displaystyle \,r\to \infty \,} のとき E ( r ) / r 2 → 0 {\displaystyle \,E(r)/r^{2}\,\to 0\,} )であることの証明はさほど難しくはない。繰り返すが、難しい部分であり解析的整数論が達成した部分は、誤差項 E(r) の特定の上限を求める部分である。 ガウスにより、 E ( r ) = O ( r ) {\displaystyle E(r)=O(r)} が示された。一般に、誤差項 O(r) は、区分的に滑らかな境界を持つ任意の有界平面領域の拡張した領域を、単位円(もしくは閉じた単位円板)へと置き換えることが可能である。さらに、単位円を単位正方形へ置き換えると、一般的な問題の誤差項は線型函数 r と同じ大きさとなる。したがって、円の場合、ある δ < 1 {\displaystyle \delta <1} に対して O ( r δ ) {\displaystyle O(r^{\delta })} の形の誤差境界(英語版)(error bound)を得ることは、非常に重要な躍進である。ここへ最初に到達したのは、1906年のヴァーツラフ・シェルピンスキーで、彼は E ( r ) = O ( r 2 / 3 ) {\displaystyle E(r)=O(r^{2/3})} であることを示した。1915年、ハーディとエドムント・ランダウは、 E ( r ) = O ( r 1 / 2 ) {\displaystyle E(r)=O(r^{1/2})} とすることはできないことを示した。これ以後、固定された ϵ > 0 {\displaystyle \epsilon >0} に対して E ( r ) ≤ C ( ϵ ) r 1 / 2 + ϵ {\displaystyle E(r)\leq C(\epsilon )r^{1/2+\epsilon }} となるような実数 C ( ϵ ) {\displaystyle C(\epsilon )} が存在することを示すことが目標となった。 2000年、マルチン・ハックスレイ(英語版)(Martin Huxley)は、 で E ( r ) = O ( r 131 / 208 ) {\displaystyle E(r)=O(r^{131/208})} であることを示した。この結果は出版された中では最良の結果である。
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